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新NISAの注意点 悪質な回転売買の勧誘は行政処分の対象

新NISAの注意点 悪質な回転売買の勧誘は行政処分の対象

2024年に始まる新しい少額投資非課税制度(NISA)が販売手数料目当ての短期乗り換え(回転売買)勧誘に悪用される懸念が浮上しています。

株や投資信託を売却すると非課税の投資枠が復活するためです。


投資促進を目的につくった仕組みが回転売買のセールストークに使われないか、金融庁は監視を強めます。


詳しく解説していきます。


動画でも解説しています



悪質な回転売買の勧誘は行政処分の対象となる

悪質な回転売買の勧誘は行政処分の対象となる

金融商品仲介業者(IFA)や証券会社など投信の販売業者は販売時に手数料を受け取るため、顧客に頻繁に売買してもらった方が利益が増えます。

投資スタイルは人それぞれで少し値上がりするたびに売却して利益を確定したい個人投資家も多く、頻繁に売買すること自体に問題ありません。


金融庁が警戒しているのは、顧客が望まないのに短期間での乗り換えを勧める行為です。

特に投資経験が乏しい顧客に言葉巧みに勧誘する販売業者を問題視しています。

金融庁は監督指針を改正し、長期の資産形成につながらない悪質な回転売買の勧誘を行政処分の対象にする方針です。


中小証券会社やIFAなどは回転売買が横行しやすい

中小証券会社やIFAなどは回転売買が横行しやすい

リテール(個人向け)部門の収益に依存する一部の中小証券会社やIFAなど回転売買に頼る業者は少なくありません。

預かり資産の規模が小さいと既存顧客で食いつなぐしかないため、回転売買が横行しやすいです。


回転売買で手数料を稼いでいる業者は、預かり資産残高に対する手数料の割合を示す資産収益率が高くなりやすい傾向にあります。

資産収益率が4~5%以上の業者は回転売買が多い可能性があります。


英国は顧客の運用資産残高などに応じた「助言料」

英国は顧客の運用資産残高などに応じた「助言料」

NISAがお手本にした英国のISA制度は、非課税の枠内で自由に商品の入れ替えができる一方、回転売買を規制する動きはありません。

背景にあるのが2012年に実施された金融商品販売改革(RDR)です。

かつては英国でも手数料が高い商品が売られやすく、顧客との利益相反が課題でした。


2012年の改革でIFAや販売機関が運用会社から手数料を得ることを禁止しました。

代わりに収入源が顧客の運用資産残高などに応じた「助言料」となったことで、手数料の高い商品を売るという利益相反はなくなったのです。


まとめ

まとめ

2024年に始まる新しい少額投資非課税制度(NISA)が販売手数料目当ての短期乗り換え(回転売買)勧誘に悪用される懸念が浮上しています。


金融庁が警戒しているのは、顧客が望まないのに短期間での乗り換えを勧める行為です。

特に投資経験が乏しい顧客に言葉巧みに勧誘する販売業者を問題視しています。

金融庁は監督指針を改正し、長期の資産形成につながらない悪質な回転売買の勧誘を行政処分の対象にする方針です。


新NISAの非課税枠は現行制度から2~3倍に拡充され、非課税期間の縛りもなくなりました。

政府は「貯蓄から投資」の起爆剤になると期待していますが、長期の資産形成を促すには手数料を軸にした販売慣行の見直しもセットで進める必要がありそうです。


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