株式投資やFXをやっている人の中には、テクニカル分析を利用している人もいると思います。
しかし、「テクニカル分析を説明して」と言われて上手に説明できる人は少ないのではないでしょうか?
この記事では、テクニカル分析の定義について解説していきます。
普段からなんとなく使っているテクニカル分析を深く理解することができるはずです。
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テクニカル分析とは
「テクニカル分析とは、主としてチャートによる市場の動きを研究するもので、その目的は、将来の価格の方向性を予測することにある」
これは、米国のテクニカルアナリストであるジョン・マーフィー(John J.Marphy)が著した『先物市場のテクニカル分析』の冒頭で述べた言葉です。
マーフィーは「この市場の動きには、価格に加え、出来高、建玉も含まれる」としています。
マーフィーの同書は、テクニカル分析の標準的な教科書として広く普及しています。
テクニカル分析は、過去の動きを分析し将来を予測するもの
様々なテクニカル分析の手法は、相場にかかわる人たちが、過去の市場の動きを分析することで将来を予測しようと奮闘したなかで生み出されたものです。
近年のコンピューターの普及を背景に大量のデータ処理が可能になり、テクニカル分析においてもより細やかな統計処理を施したデータを基に分析が行われています。
しかし、「市場の動きそのものを分析する」という基本は、古くからある分析と何ら変わりません。
もっとも、あらたまって「テクニカル分析とは何か?」と問われると、答えるのが難しいです。
「テクニカル分析とは、過去の価格の動きから将来の価格を予測すること」という前述した定義をそのまま繰り返す向きもあります。
しかし、この定義が受け入れられるためには、過去の市場の動きを分析することが、将来の株価の予測につながるという共通認識がなければなりません。
テクニカル分析が成り立つ前提
前途したマーフィーは、テクニカル分析が成り立つ前提として、第一に「市場の動きはすべて(の材料)を織り込む」ことを指摘しています。
ファンダメンタルズ、政治要因、市場心理、すべてが価格に反映されており、価格を研究することがすべてであるとしています。
相場の格言に「相場は相場に聞け」というのがありますが、これはマーフィーが述べていることと同じです。
古今東西、相場に共通する心理といえます。
テクニカル分析を否定する人も多い
テクニカル分析を否定する見解が存在していることも事実ですが、多くの市場参加者は、株価がいったん方向性を持てば、その動きがトレンドとしてある程度持続することを経験則から理解しています。
また、天井圏や底値圏においては特有の動きをすることも経験しています。市場参加者としての立場から、テクニカル分析の有用性を否定する意見はごく少数です。
こうした経験則の背景にあるのは、価格は最終的には需給関係で決定されるという事実にあります。
つまり、売り手と買い手のぶつかり合う自由競争により決定されます。
株価変動の要因には様々なものがありますが、需給関係を通じて変動する価格や出来高を分析、その持続性、もしくは転換の兆しを示すパターンを考察することは実務上、極めて有意義です。
株価を分析することの利点
価格を分析することの利点は、株価の変動を起こす材料を知らないことによる不利を克服できることにあります。
株価は先見性を有するといわれています。
近年、インサイダー取引に対する規制が強化され、事実上、いわゆる早耳筋による売買は少なくなっています。
それにもかかわらず株価の先見性が薄れたという話は聞かれません。
また、インターネットの普及などで情報が広く生き渡るるようになりましたが、テクニカル分析の有効性が弱まったとも感じられません。
こうしてみると、テクニカル分析はある意味では、相場が存在するところで普遍的に成り立つテクニックといえます。
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