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【恒大集団】取引先の連鎖破綻などを回避するために政府が関与

【恒大集団】取引先の連鎖破綻などを回避するために政府が関与

巨額の債務を抱えて経営難に陥っている中国恒大集団が広東省政府や中国人民銀行(中央銀行)など政府の全面的な監督・指導のもとで、外貨建て債務の再編を目指すことになりました。

中国政府は金融システム不安への波及や市場の動揺、取引先の連鎖破綻などを回避すべく、軟着陸(ソフトランディング)を探ります。

しかし、債権者平等の原則を重視する海外債権者との交渉は難航が予想されます。


連鎖破綻を回避するために各機関が関与

連鎖破綻を回避するために各機関が関与

「社会の安定を維持し、利害関係者の利益を保護するため、ワーキンググループを派遣する」。3日夜、広東省政府は恒大に経営指導のための監督チームを派遣すると発表しました。

海南省の複合企業、海航集団(HNAグループ)が2020年に経営難に陥った際も、地元の海南省政府が同様のチームを設置して、政府系投資会社などが幹部を派遣され。同省政府が中心となって経営再建策をまとめました。


今回は人民銀、銀行保険監督管理委員会、証券監督管理委員会、住宅都市農村建設省が広東省政府への支持と協力などを表明しています。

海航集団と比べて中国政府が全面関与する姿勢を鮮明に打ち出した格好です。


返済は公平であることが重要

返済は公平であることが重要

政府関与のきっかけは、恒大が米ドル建ての私募債を保有するとみられる投資家から債務(保証)履行を迫られたことです。

金額は2億6000万ドル(約300億円)。債権者からの要請に対応できないと実質的な債務不履行(デフォルト)とみなされる可能性があります。


今後の焦点のひとつが2021年12月6日(日本時間7日)に迫る米ドル債の利払い(8249万ドル)の猶予期間切れです。

この米ドル債の投資家は、私募債と異なるとみられています。

恒大が6日までに8249万ドル分を利払いすると、債務履行を求めている私募債の投資家が不公平だとして反発する可能性が高いのです。


恒大も「公平性と法の原則のもと、外貨建て債務の再編案を策定する」としており、経済紙、第一財経(ネット版)は「今後は元利払いを停止する可能性が高い」との見通しを示しました。


米ドル債市場の反応は限定的

米ドル債市場の反応は限定的

3日の米ドル債市場の反応は限られました。中国のドル建て高利回り債の指標となるICE・バンク・オブ・アメリカ・アジア・ドル建てハイイールド中国社債インデックスの3日の利回りは23・74%。前日の23・4%から小幅上昇(価格は下落)にとどまりました。

当局が「(恒大は)個別の現象」(銀保監会)としたうえで、経済に大きな影響を与えないよう不動産業界全体に一定の支援姿勢を示しているためです。


海外債権者が不利益を被る可能性

海外債権者が不利益を被る可能性

もう一つの焦点は恒大が策定を目指す外貨建て債務の再編案への海外債権者の対応です。

中国政府は「住宅の引き渡し、住宅購入者の合法的な利益」(住宅都市農村建設省)を最優先で保護する方針を強調しています。

恒大の提案は返済期限の延長や返済金額の削減などが予想され、外貨建て債務の再編案は海外債権者のみが不利益を被ることになりかねません。

海外債権者が同意するかどうかは不透明です。


恒大の取引先が大きな影響を受けることは避けられない

恒大の取引先が大きな影響を受けることは避けられない

海航集団は中国の破綻法制である企業破産法の下での経営再建を目指しています。

一部の少額債権者を除いて債権者間の平等を重視するのが法的整理の特徴です。


恒大の6月末時点の債務合計額は約2兆元(約35兆円)で、中国最大の破綻案件とされる海航グループの債務合計額1・1兆元と比べても巨額です。

恒大は取引先への支払いなど買掛債務が多く、債務総額の約半分を占めます。

海外債権者との債務再編協議がまとまらず法的整理に移行した場合、恒大の取引先が大きな影響を受けることは避けられません。


まとめ

まとめ

巨額の債務を抱えて経営難に陥っている中国恒大集団が広東省政府や中国人民銀行(中央銀行)など政府の全面的な監督・指導のもとで、外貨建て債務の再編を目指すことになりました。

政府関与のきっかけは、恒大が米ドル建ての私募債を保有するとみられる投資家から債務(保証)履行を迫られたことです。


中国政府は「住宅の引き渡し、住宅購入者の合法的な利益」(住宅都市農村建設省)を最優先で保護する方針を強調しています。

恒大の提案は返済期限の延長や返済金額の削減などが予想され、外貨建て債務の再編案は海外債権者のみが不利益を被ることになりかねません。

海外債権者が同意するかどうかは不透明です。


恒大は取引先への支払いなど買掛債務が多く、債務総額の約半分を占めます。

海外債権者との債務再編協議がまとまらず法的整理に移行した場合、恒大の取引先が大きな影響を受けることは避けられません。



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