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NISAの制度変更で「上限額の引き上げ」「恒久化」etc.

NISAの制度変更で「上限額の引き上げ」「恒久化」etc.

金融庁は2023年度の税制改正要望に個人が少額投資非課税制度(NISA)を使って投資できる上限を引き上げる措置を盛り込みます。

年間投資枠が120万円で期間が5年の一般NISAや24年に始まる新NISAなどの拡充を想定しています。

28年などに期限を定める各制度の恒久化も求めています。

1000兆円規模の個人貯蓄を投資へと後押ししそうです。


これまでのNISA

これまでのNISA

NISAは年間で投資できる上限を定めた上で配当や分配金、譲渡益などの運用益にかかる税を一定期間ゼロにする仕組みです。

2022年8月中に金融庁が財務省に税制改正を要望し、与党の税制調査会の議論を経て年末に引き上げ幅などを決めます。


現行制度でNISAは3つの種類があります。

一般NISAに加え、年40万円まで20年間非課税で保有できるつみたてNISAと親が未成年の子の代理で運用するジュニアNISAだ。


一般NISAは株式や投資信託への投資で5年間、600万円の投資枠内で得た利益が非課税になります。

23年に投資可能期間が終了し、新NISAへ移行します。


つみたてNISAの非課税対象は投資信託限定で、20年間に800万円以内の投資で得た利益となります。

投資期間は42年までです。


子どもの代理で運用するジュニアNISAは23年末に廃止となります。




NISA、4つの変更点

NISA、4つの変更点

金融庁は一般NISAや新NISAとつみたてNISAについて非課税で投資できる枠を広げることを財務省に求めます。


1.投資上限額の引き上げ

日本証券業協会などによる21年度のNISA利用者へのアンケート調査によると、一般とつみたてともにおよそ3割の人が投資上限額の引き上げを要望しています。

7月にまとめた提言で英国の非課税投資制度「ISA」並みの上限額を要求。一般は年240万円、つみたては年60万円を例示しました。


2.恒久的な制度に位置づける

恒久化も要望します。

期限をなくすことで制度の終了といった投資上のリスクの芽を摘み、広く定着しやすい環境をめざします。

日本証券業協会がNISAに関する新法を定めて恒久的な制度に位置づけるよう求めています。


例えばつみたてNISAは42年を制度の期限としています。

23年より後に始める人は投資期間が上限の20年より短くなってしまうといった懸念があった。


金融庁にとって恒久化は14年のNISA創設時からの悲願でしたが、過去、与党の税制調査会を筆頭に政府・与党内で金持ち優遇批判が強く、税制改正で実現したことはありません。

ただ、今回は岸田首相が資産所得倍増プランを唱えた直後で、その柱に据えることができると読んでいます。


3.つみたてNISAで株式が買えるようになる

つみたてNISAを柔軟に使えるような制度変更も求めています。

足元は一般NISAよりもつみたてNISAに需要が集まる傾向が目立っています。

つみたてNISAの使い勝手を向上させるため、株式の投資枠を新たに設ける案も盛り込みます。

現在は政府が定めた投資信託しか購入できません。


4.つみたてNISAを未成年でも利用可能に

23年末に廃止となる子どもの代理で運用するジュニアNISAはつみたてNISAを未成年でも利用可能にして受け皿とするよう要望しています。


NISAの制度を変える目的

NISAの制度を変える目的

政府はNISAの拡大を岸田文雄首相が掲げた「資産所得倍増プラン」の目玉施策と位置づけています。

首相は5月に英国の金融街シティーの講演で同プランを打ち出し「NISAの抜本的拡充」を表明。

金融庁が具体的な制度を検討していました。


金融緩和などを受けた家計の金融資産は21年末に初めて2000兆円を突破しました。

その内およそ1000兆円は預貯金で滞留しています。

政府や金融庁はこの滞留している1000兆円を投資に向けたい考えです。


まとめ

まとめ

今回、つみたてNISAの非課税限度額(800万円)と年間投資枠(40万円)も引き上げるよう要望しました。

個人型確定拠出年金(iDeCo)と口座を一元化しマイナポイントを付与する新サービスも要望しています。

所得倍増に向けてあの手この手を講じようと幅広くメニュー拡充をうたっています。


日本証券業協会は7月にまとめた提言で英国の非課税投資制度「ISA」並みの上限額を要求しました。

上限拡大の案として、一般NISAを年120万円から240万円に、つみたてNISAを40万円から60万円に引き上げる例を示しています。

併用を前提とし、最大の投資額は合計300万円になります。


低金利が続くなかで老後を見据えた資産を形成する上では預貯金から投資に移行する環境を整備する必要性が高まっていました。

政府は個人の投資を企業の成長資金につなげることもめざしています。



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