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中国のEVが世界に浸透!日本の自動車販売シェアを脅かす

中国のEVが世界に浸透!日本の自動車販売シェアを脅かす

中国の自動車大手が電気自動車(EV)で日本の乗用車市場に参入します。

中国第一汽車集団は同社として日本で初めてとなる販売店を設け、2022年夏に多目的スポーツ車(SUV)を売り出します。

比亜迪(BYD)も中型車の販売を始めました。

中国勢はエンジン車では日米欧勢の牙城を崩せませんでしたがEVへの市場の転換を機に世界に進出する考えです。

トラックなど商用EVも日本に輸出し始めており、EV車種がまだ少ない日本メーカーの間隙を突こうとしています。


中国の第一汽車が日本で販売店を設ける

中国の第一汽車が日本で販売店を設ける

第一汽車は高級車ブランド「紅旗」の電動車を日本で売り出します。

まずハイブリッド車(HV)を発売し、来夏にEVのSUVを投入します。


SUVは価格が税抜き1100万円からとなる見込みで1回の充電による航続距離は460~690キロメートル程度です。

その後も高価格帯のEVの販売を検討しています。

日本の充電規格に対応するため車体を改造し全量を中国の工場から輸出することになります。


2021年12月19日に大阪市の中心街に販売店を設けます。

22年に東京都内に出店し他の都市に店舗を広げることも検討しています。

これまで少数のガソリン車を並行輸入していました。販売網を設けて本格展開を始めます。


BYDも中型セダンのEVの販売を始めました。

まず企業や自治体に売り込みます。

価格は385万円でEV購入の補助金により、約40万円下がります。

主要都市に販売代理店を設ける検討も始めました。


日本には既に中国製商用EVが入っている

日本には既に中国製商用EVが入っている

日本には中国製商用EVが入り始めており、佐川急便などの物流大手が輸入を決めました。

配達時の温暖化ガス排出を抑えるためEVの導入を模索したが国内メーカーに適当な製品が見当たらず、中国製に頼った面があります。


製品群が充実しているのは、中国の自動車産業が国策としてEVに取り組んでいるためです。

バスやトラックの輸出から始め、今年に入って第一汽車やBYDが欧州などに乗用車の輸出を開始しました。


調査会社マークラインズによると西欧17カ国ではEV販売台数の合計が21年1~10月に約90万台。このうち中国メーカーの中国製は数千台で、BYDなどが輸出を本格化し始めています。

日本は欧州に比べ市場が小さいものの日本メーカーのEVへの取り組みが遅れていることも中国勢が参入する一因のようです。


イギリスでの中国車のシェアは増加中

イギリスでの中国車のシェアは増加中

中国国有自動車大手の上海汽車集団は11月、中国で生産するEV「MG ZS EV」の新型車を発売しました。

1回の充電での航続距離が440キロメートルと前モデルより7割伸ばしたにもかかわらず、価格は補助金適用前で約3万5千ユーロ(約450万円)です。

独フォルクスワーゲン(VW)や仏プジョーの競合車種と比べて割安です。


2019年10月に欧州に本格進出して以来、16カ国に約400の販売網を構築しました。

英国での2021年1~11月のMGブランド全体の販売台数は前年同期比73%増です。

ガソリン車などを含めた新車販売全体に占めるブランド別のシェアでは1・9%とホンダやマツダを上回っています。

11月単月では3・6%で、日産自動車や米フォード・モーターといった英国で生産するブランドにすら迫ります。


EVで欧州に攻勢をかける中国車

EVで欧州に攻勢をかける中国車

欧州では温暖化対策として、ドイツの9000ユーロなど各国が手厚いEV購入補助金を用意しています。

気候変動問題に対する消費者の危機感の高さもあり、主要18カ国の21年7~9月の新車販売に占めるEV比率は13%まで高まっています。

こうした状況を中国勢は機会ととらえているのです。


もっとも現在のところ路上で存在感があるのはMGという英国の伝統ブランドを使う上海汽車と浙江吉利控股集団傘下のポールスターぐらいです。

だが多くの中国メーカーが後に続こうとしています。


10月には新興EVメーカーの上海蔚来汽車(NIO)がノルウェーにショールームをオープンし、本格的な欧州進出を始めました。

独自の電池交換ステーションも同国で22年末までに20カ所設ける計画です。

小鵬汽車や第一汽車集団もノルウェーを足掛かりに進出します。

長城汽車は9月のミュンヘン国際自動車ショーで、欧州で小型EVブランドの「欧拉(ORA)」の販売を始めると発表しました。


ガソリン車で上手くいかなかった経験を元にEVで勝負

中国勢は日本車や韓国車が低価格と低燃費を武器に欧米で存在感を高めた歴史の再現をEVで狙います。

ガソリン車では安全性などが酷評され、欧州市場に食い込めなかった歴史がありますが、EVでは性能を高め、安全性評価の「ユーロNCAP」でMGやNIOが最高の5つ星を獲得しています。


中国メーカーはテレビや携帯電話などで、高いコスト競争力により日米欧のメーカーを追い上げ、世界に浸透しています。

唯一難しかった自動車でもEVシフトを追い風にその入り口に立ちます。


まとめ

まとめ

中国のEVが世界に浸透し始めており、日本の自動販売シェアを脅かしています。


第一汽車は高級車ブランド「紅旗」の電動車を日本で売り出します。

まずハイブリッド車(HV)を発売し、来夏にEVのSUVを投入します。

日本の充電規格に対応するため車体を改造し全量を中国の工場から輸出することになります。


日本には中国製商用EVが入り始めており、佐川急便などの物流大手が輸入を決めました。

配達時の温暖化ガス排出を抑えるためEVの導入を模索したが国内メーカーに適当な製品が見当たらず、中国製に頼った面があります。


中国は欧州にもEVで攻勢をかけています。

気候変動問題に対する消費者の危機感の高さもあり、主要18カ国の21年7~9月の新車販売に占めるEV比率は13%まで高まっています。

こうした状況を中国勢は機会ととらえているのです。



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