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総資産10億円以上は所得にかかわらず調書提出を義務付け

総資産10億円以上は所得にかかわらず調書提出を義務付け

2022年度の与党の税制改正大綱で、資産家の税逃れに対する監視を強化します。

総資産が10億円以上ならば所得の大小にかかわらず保有資産の状況を提出するよう義務付けます。

富裕層と低所得層の税制面での不公平感を緩和する狙いがあります。


富裕層の税逃れが巧妙になっている

富裕層の税逃れが巧妙になっている

富裕層に資産状況の提出を求める「財産債務調書制度」は15年度の税制改正で創設されました。

所得2000万円超の対象者に対して総資産が3億円以上あるか、有価証券などを1億円以上保有している場合に提出義務が課されます。


所得税や相続税は申告が前提ですが、富裕層の税逃れが巧妙になっていることから税当局がより正確に資産状況の変化を把握できるように導入しました。

財産債務調書を提出しなかったり、調書に記載していない財産があったりした場合、所得税の申告漏れがあれば過少申告加算税を5%加重します。


富裕層でも所得ゼロは珍しくない

資産の把握が目的なのに所得基準を設けていることに「富裕層でも所得ゼロは珍しくない」と、制度導入当初から異論がありました。

損益通算を利用し、税法上の所得を2000万円より小さくする抜け穴も指摘されています。


税逃れのノウハウを持つ富裕層と、低所得層との間で不公平感が生まれる一因となっていました。


株高などを背景に資産家が増加している

株高などを背景に資産家が増加している

野村総合研究所が20年12月に公表した調査では、1億円以上の金融資産を持つ富裕層は19年時点で国内に133万世帯あり、資産規模は333兆円に上ります。

アベノミクスが本格化した13年以降は株高などを反映し、増加を続けています。

5億円以上の超富裕層に限っても8・7万世帯(97兆円)に上ります。


総資産10億円以上は所得にかかわらず調書提出を義務付け

総資産10億円以上は所得にかかわらず調書提出を義務付け

22年度税制改正では従来の対象に加え、総資産10億円以上を持つ資産家は所得にかかわらず調書提出を義務付けるようになります。

資産状況の変化をより幅広く把握し、国内外の金融資産の情報と照らし合わせることで、申告のない所得を見つけやすくします。


富裕層の資産把握の強化は世界的な潮流です。

16年には法律事務所から流出した「パナマ文書」が判明し、著名人や政治家の租税回避地(タックスヘイブン)を利用した税逃れの実態が明らかになり批判が強まっています。


まとめ

まとめ

近くとりまとめる2022年度の与党の税制改正大綱で、資産家の税逃れに対する監視を強化します。

総資産が10億円以上ならば所得の大小にかかわらず保有資産の状況を提出するよう義務付けます。


財産債務調書制度は、富裕層の税逃れが巧妙になっていることから税当局がより正確に資産状況の変化を把握できるように導入しました。

資産の把握が目的なのに所得基準を設けていることに「富裕層でも所得ゼロは珍しくない」と、制度導入当初から異論がありました。


株高などを背景に資産家が増加しています。



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