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認知症薬「レカネマブ」が日本で発売 薬価は年間298万円

認知症薬「レカネマブ」が日本で発売 薬価は年間298万円

エーザイはアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」を12月20日に国内で発売すると発表しました。

厚生労働省の中央社会保険医療協議会が13日に健康保険での使用を了承し、20日から保険適用されます。

レカネマブはアルツハイマー病の進行を緩やかにする効果を科学的に証明した初めての薬です。

認知症治療の新たな一歩となりそうです。


詳しく解説していきます。


日本での薬価(薬の公定価格)は年間298万円

日本での薬価(薬の公定価格)は年間298万円

レカネマブの発売は米国に次ぐ2カ国目となりました。

日本での薬価(薬の公定価格)は200ミリグラムで4万5777円、500ミリグラムで11万4443円です。

体重50キログラムの人は約年間298万円となります。

米国では体重75キログラムの人で同2万6500ドル(約380万円)です。


高額療養費制度によって年間14万4000円

日本の保険制度には、医療費の自己負担額が高額となった場合、一定の金額を超えた分があとで払い戻される高額療養費制度があります。

エーザイは同制度を利用した場合の自己負担の上限額は70歳以上で年収156万~370万円の人で年間14万4000円となるといっています。




レカネマブは病気の進行スピードを27%緩やかにする

レカネマブは病気の進行スピードを27%緩やかにする

レカネマブはエーザイが米バイオジェンと共同開発した薬です。

アルツハイマー病の原因物質の一つとされるたんぱく質「アミロイドベータ」を患者の脳内から取り除きます。

臨床試験では病気の進行スピードを27%緩やかにする効果が確認されたました。

18カ月間の治験による推計では症状の進行を7.5カ月遅らせる効果を見込んでいます。


ただ、投与対象は早期のアルツハイマー病患者や軽度認知障害(MCI)の人に限られています。

エーザイは国内に約120万人と推計していますが、実際の投与人数は2023年度は400人で、ピーク時でも年間3万2000人と見込んでいます。


レカネマブの普及には課題もある

レカネマブの普及には課題もある

普及には課題もあります。

認知症診療に関する十分な知識と経験を持つ専門医の存在や投与前の検査体制などです。


アミロイド検査ができるPET施設は全国に84カ所

投与前に陽電子放出断層撮影(PET)検査や脳脊髄液(CSF)検査でアミロイドベータの蓄積を確認する必要があります。

日本核医学会が認定するアミロイド検査ができるPET施設は全国に84カ所(2023年11月時点)にとどまっています。


専門医は国内には3000人程度しかいない

医学系の学会が認定する専門医は国内には3000人程度しかいません。

レカネマブの治療施設は、専門医が治療の責任者として常勤で複数配置されており、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳画像を撮影する検査ができることに加えて、PETやCSFに対応できることが条件となっています。


レカネマブの治療を受けられる施設は1000カ所程度

レカネマブの治療を受けられる施設数や場所は現時点では公表されていません。

エーザイは1000カ所程度と推計しています。


副作用がある

副作用もあり、脳の微小出血や腫れ、頭痛などが報告されています。

頭痛や発熱、嘔吐(おうと)など異常が認められた場合は投与の中断や中止される可能性があります。


まとめ

まとめ

エーザイはアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」を12月20日に国内で発売すると発表しました。

日本での薬価(薬の公定価格)は200ミリグラムで4万5777円、500ミリグラムで11万4443円で、体重50キログラムの人は約年間298万円となります。

レカネマブはアルツハイマー病の原因物質の一つとされるたんぱく質「アミロイドベータ」を患者の脳内から取り除きます。

臨床試験(治験)では病気の進行スピードを27%緩やかにする効果が確認されたました。


高額な薬ですが、認知症の進行を抑えられるようになれば、介護が必要な人を減らせる可能性もあり、公的な介護費用の低減や家族の介護負担の縮小などの社会的価値を創出できそうです。


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