株式投資で利益を上げたくないですか?
四季報の見方・使い方がわかれば株式投資で利益を上げることができるようになります。
この記事を読めば、四季報に書いてある【資本移動】の項目を理解できます。
四季報が初めての方には、下記の記事をおすすめします。
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資本移動欄の見方・読み方
会社四季報の資本移動欄を見れば、株式数の推移がわかります。
増資(新株発行)、減資、合併、株式交換、株式分割等の主要な資本移動による発行済み株数(単位=万株)の推移を移動年月、増資内容と伏せて表示しています。
1991年4月の旧商法改正で従来の株式分割、無償交付、株式配当は株式分割に一本化されたましたが、91年3月31日までに決議された無償交付は「無」、91年3月期までの株式配当は「株」と表記。
会社により91年4月以降「無」がある場合は、3月以前に決議、または上場前に行われたものです。
増資を行う2つの目的
増資とは、新株を発行して資本金を増加させることです。
増資には、不特定多数の投資家に幅広く呼び掛けて買い手を見つける「公募増資」、特定の取引先や金融機関など第三者が新株を引き受ける「第三者割当増資」、既存株主に新株を割り当てる「株主割当増資」があります。
いずれも新株を購入して資金を払い込んでもらうもので、有償増資とも言われます。
1つ目の目的
1つ目は、順調に事業展開している企業のケースです。
旺盛な資金需要を金融機関から借入や債券の発行でなく、新たな資本金の調達でまかなうものです。
2つ目の目的
2つ目は、財務内容の改善で、純資産の増加や負債の返済が目的となります。
増資で得られる資金は借入金のように返済義務がなく、それで財務が改善できれば、企業の信頼度や評価も高まります。
ただ極端な例として、自己資本がほとんど無い会社や債務超過の会社が上場廃止基準接触を回避するために行う、かなり緊急的な延命策としての増資もあるので注意が必要です。
増資の目的によって株価が変動する
増資は、新株発行によって株式需要の悪化や1株利益の希薄化を招くためマイナス評価となり、その後の株価が下落することが多くあります。
そこで注目されるのが、増資で得た手取り資金(調達資金から手数料を減算)の使い道です。
資金をどれだけ成長性の高い事業に投じることができるかがカギです。
使途については、「四季報」記事の材料欄で追述・検証しています。
増資がプラス評価になる使途としては、成長事業への設備投資や研究開発費、有望会社のM&A(合併・買収)、小売、・外食産業であれば出店・改装費用への充当などが挙げられます。
会社側が示した、増資による成長シナリオが納得できるものであれば、利益の増加も期待でき株価は上昇するでしょう。
増資の際は、材料欄の記事を参考にしながら、なぜ資金必要で何に使われるのかを確認することが大切です。
資本移動欄の記号の意味
資本移動欄の記号の意味は下記の通りです。
- 有:額面割当有償増資または有償割当増資
- 分:株式分割
- 併:株式併合
- 無割:無償割当
- 公:公募
- 私:私募
- 中:中間時価発行
- 三者:第三者割当増資「下に(OA)」とついているものはオーバーアロットメントによる売り出しに伴うもの)
- 現物出資:金銭以外の財産による出資
- 縁故:縁故募集
- 株:株配
- 無:無償
- 償却:自己株式の消却(償却を数回実施している場合でも直近の消却のみ表示)
- 優:優先株の発行(同時に複数種類発行した場合、払込価格が同じならば1つにまとめて表示、「※」は消却予定を含め、発行残高がないことを示す)
- 予約権:会社が予約権を一斉取得してこれと引き換えに普通株を交付した場合はライツプランによる普通株の交付
- 交換:株式交換
- 完全子会社:株式交換または株式移転による完全子会社化
- 会社分割:株券の交付を伴う吸収又は新設分割もしくは人的分割
- 連動株:子会社連動株式の発行
- 減資:資本金などの減額を示す
有:額面割当有償増資または有償割当増資
【額面割当有償増資】
有償増資とは、株式会社が資金調達をするために、投資家より払い込みを受けて新株を発行することをいいます。
これには、特定の対象者に向けて割り当てる方式と、不特定多数の対象者に向けて割り当てる方式の2つがあります。
【有償割当増資】
有償割当増資とは、新株を発行して株主から払込金を受け取る形の増資のことをいいます。
分:株式分割
株式分割とは、既に発行されている株式を、1株を2株、3株などに分割することです。
整数倍に限らず、1株につき、1.5倍といったような分割が行われることもあります。
併:株式併合
株式併合とは企業が発行済み株式数を減らすために、複数の株式を1株に統合することです。
2株を1株に併合すると、保有株式数は半分になり理論価格は2倍になります。
無割:無償割当
株式無償割当てとは、株式分割と同様に株主が保有する株数を増加させる制度で、会社法において新しく導入されたものです。
株式分割は同じ株式を交付する場合の制度で、
株式無償割当ては別の種類の株式を交付することもできる制度です。
公:公募
公募とは、不特定かつ多数(50名以上)の一般投資家から有価証券の募集をすることです。
私:私募
私募といって、50人未満など、特定の投資家や機関投資家のみを対象とした募集形態もあります。
中:中間時価発行
中間時価発行とは、新しい株式の発行価格を「現在株価」と「額面価格」の中間の価格で発行することです。
三者:第三者割当増資
第三者割当増資とは株主であるか否かを問わず、特定の第三者に新株を引き受ける権利を付与して、新株を引き受けさせる増資ことです。
第三者割当増資は、業務提携の相手先や、取引先との関係安定化を図るときや、経営悪化で株価が低く通常の増資ができないときなどに使われます。
現物出資:金銭以外の財産による出資
現物出資とは、株式会社の設立、新株発行に当たって金銭以外の財産を持って出資に充てることをいいます。
現物出資によって資本金を大きくすることで、会社の社会的威信や信用を得ることができます。
縁故:縁故募集
縁故募集とは、株主や社員など特定条件に当てはまる少数の者に対してのみ募集を行う形式のことをいいます。
不特定多数に対して行われる、公募の反対の行為です。
株:株配
株配とは「株式配当」の略称です。
通常、配当は現金により払われますが、株式配当では新株の発行によって配当します。
無:無償
株主から払込金を受け取らず、会社の他の資産を振り替えて新株を割り当てることです。
資本準備金や利益準備金など会社の他の資産を資本金に組み入れて新株を発行します。
償却:自己株式の消却
自己株式の消却とは、自社の株式を取得して、金庫株として自社で保有せずに消滅させ、発効済株式総数を減少させることです。
優:優先株の発行
優先株とは、種類株式の一種で、他の株式に比べて優先的地位を持っている株式です。
配当や会社清算時の残余財産を普通株より優先して受ける権利があります。
しかし、議決権に一定の制限があることもあります。
予約権 : 新株予約権
新株予約権とは、その株式会社の株式の交付を受けることができる権利のことです。
新株予約権を行使して、一定の行使価格を払い込むことで株式を取得することができます。
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交換:株式交換
株式交換とは、発行済株式の全部を他の会社に取得してもらうことです。
会社間で、100%親子関係を実現するための手続に使われます。
資本移動欄の記号の例
例えば、「19.1 公200万株(3000円)1,200」とあるのは、2019年1月中の発行、1株3000円の払込価格で200万株公募増資を実施、発行済み株式が1200慢株になったという意味です。
なお発行済み株式数は、原則優先株を除きその時点までの新株予約権の行使などによる増加分も含む。
移動年月は株主割当がある増資(額面割当、有償割当、中間時価発行、株式分割、無償割当、無償交付、株式配当)では、原則として割当年月ではなくて新株式発行年月を表します。
但し、四季報発売後の増資で、まだ払込・発行日が過ぎていない場合(つまり増資が完了していないもの、令号では3月15日以降)は、「19.3割分1⇒2」のように「割」もしくは「払」を付記して、割当または払込年月を表示しています。
また合併の場合は登記日ではなく、合併期日を表記。
簡易・略式合併や新株予約権の行使などは掲載していない。
年月の前に「予」の付いている資本移動は、増資のほか転換社債などいわゆる『エクイティファイナンスの予想』です。
株式分割は割当日基準で、公募、転換社債は払込日基準で予想しています。
「上」は1~6月、「央」は4~9月、「下」は7~12月を指します。
株式分割予想の末尾のA、B、Cは予想確度で、Aha公約などで会社が明言しているもの、Bは独自取材した結果、業績や株価指数、流動性などから確度が高いと考えられるもの、Cは独自取材の結果、可能性が考えられるものを表します。
予想はすべて会社四季報編集部の判断によものです。
海外市場における預託証券の略称
海外市場の預託証券は略称で記載されます。略称は下記のとおりです。
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- ADR:米国預託証券
- CDR:キュラソー預託証券
- DRS:シンガポール預託証券
- EDR:欧州預託証券
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