住宅ローン

住宅ローンの借入可能額を知りたいのならダミー物件を利用するべき

住宅ローンの借入可能額を知りたいのならダミー物件を利用するべき

マイホームを購入するとき、ほとんどの方は住宅ローンを利用することになります。

住宅ローンの借入額には上限があるため、それを考慮して物件を選ぶことになるのですが、この上限はさまざまな要因によって左右されるため、素人が詳細な数字を出すのが難しいのです。


そこで利用したのが「ダミー物件」です。


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ダミー物件で事前審査を受ける方法もある

ダミー物件で事前審査を受ける方法もある

自身が購入しようとする物件で、希望借入額の融資が下りるか不安な場合、金融機関のシミュレーションで、おおよその金額を調べることができますが、より実際に近い金額を調べる方法として、ダミー物件で事前審査を受けておく手があります。


その際に大切なのは、ダミー物件は自分が検討している物件のある土地・土地の広さなどが似ているものを選ぶことです。

担保評価額が希望物件と同様になっていないと、条件が変わってしまい、当然その審査結果も参考にならないからです。


特に「土地が広く、建物が小さい物件」をダミーにしておいて、実際に購入しようとしている物件が「土地が狭く建物が大きい物件」になった場合、担保評価が違いすぎて借入可能額の参考にまったくなりません。


逆に希望の物件とよく似た条件のダミー物件で事前審査を受けた結果、希望借入額に届いていれば、実際の審査でも同様の評価が期待できるので安心です。


土地と建物の担保評価

土地と建物の担保評価

借入可能額を大きく左右する要因に、「担保評価」があります。


土地の担保評価は、下表のように「調整区域と市街化区域」「路線価・公示地価・基準地価」「税評価」といった点から評価されます。

建物がある土地が実際に取引される価格などをもとに評価額を算出します。


土地評価の方法

調整区域と
市街化区域
・調整区域:市街化調整区域ともいう。原則として都市開発を行わない土地で、開発をする場合は都道府県知事の許可が必要。住宅ローンの借入は難しい
・市街化区域:すでに市街地となっている区域で、公共施設などの建設が可能。一般の住居建設などを規制する用途地域が定められている
路線価・
公示地価・
基準地価
・路線価:最も多く使われる土地評価の指標で、相続税路線価とも呼ばれる
・公示地価:国土交通省により毎年 3月に発表される。実際に売買取引される価格に近いが、金融機関はリスクをとって80%を水準とする。ただし、商業地域など発展性が見込まれる場合などは 10%評価を上げることもある
・基準地価:都道府県が公表する地価をもとに、国土交通省が毎年 9月に発表する土地取引の指標。公示地価の70%くらいで公示地価を補完するのに用いられる
税評価 ・個性資産税評価額:土地課税台帳などに記載され価格で、一般的に土地は時価の70%程度、建物は建築費の 50 ~ 70%程度になるといわれている


一方、建物の担保評価では再調達価格を算出します。


再調達価格とは、簡単に言えば、現在の価格で同じものを調達しようとしたらいくらになるかというもの。

算出するにあたっては地域と構造の違いによって、平米単価に一定の基準が設けられています(下表)。

建物の再調達価格(単位:千円/㎡)

工法 10大都市圏 へき地を除く市政地域 旧町村制地域
RC造 275 250 220
鉄骨造 245 230 200
2×4 225 205 180
木造 195 165 140


建物価格の求め方

建物価格=再調達価格×延べ床面積×残存年数÷法定耐用年数


つまり、鉄筋コンクリート造(RC造)➝鉄骨造➝2×4(ツーバイフォー)➝木造本来工法の順に、だんだん評価は下がります。


なお、担保評価では内装やインテイリアは関係ありません。

華美に飾られて高額な家よりもRC造で低コストな内装の家のほうが、販売価格に対する担保評価が高いので、住宅ローンを借りやすいといえます。


木造の中古物件の場合、担保評価は築後の経過年数に応じて減額されていき、築後 25年で償却し評価額はゼロになります。

その点から、新築に比べると借入額を多くするのは難しい傾向にあります。




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