この記事では、「ウォール街で使われている、投資の心得に関する格言」について解説していきます。
株式投資は厳しい世界です。
心構えを持って臨まなければ、相場に右往左往することになり、遅かれ早かれ退場することになります。
この記事を読めば、投資の心得を知ることができます。
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高い勝率はロスカットを無視している
買った銘柄が値下がりしても、損切り(ロスカット)をしなけらば負けた(損した)ことにはならなりません。
評価損が出ている銘柄も将来、値上がりする可能性がないわけではないからです。
ロスカットをしない方が勝率を高く見せることはできます。
しかし、それでは投資効率の悪い銘柄をたくさん抱え込むことになり、勝率が高くても儲からないということになります。
株式投資では9勝1敗でも、元本を割り込んで損することもあるのです。
眠れぬほど株を持つな
株式投資は資産の一部を運用するのに適しているのが、大半を株式で運用するのはリスクが大き過ぎます。
資産の大半を株式で運用すると、株式市場で大暴落が来て下げ相場に転じた時には、心配で夜も眠れなくなります。
そうなれば資産を失うだけでなく、健康まで損ないかねません。
心配で眠れなくなるほど、沢山の株式を持つべきではありません。
貧乏神を呼ぶ過剰売買
頻繁に売り買いしていると貧乏神を呼び込んで損することが多い、という戒めの言葉です。
米国ではデイトレーダーの役7割が損している、という調査結果が出たことがあります。
株式投資には投資と投機(バクチ)の両面があります。
短期売買はバクチと同じようなスリルと興奮が味わえます。
あまり頻繁に短期売買を繰り返していると、株式中毒ともいえる状態に陥り本業や趣味、付き合いなどがおろそかになるだけでなく、株式でも大損してすべてをなくしてしまうということになりかねません。
そうなれば、まさに「貧乏神を呼ぶ過剰売買」ということになります。
株は売り放すまで利益を得たとは言えない
買った株が値上がりすると、それだけで儲かった気分、金持ちになった気分になる投資家が少なくありません。
しかし、儲かったと言えるのはその株を売却して、利益を確保した時です。
そうでなければ株価はいつ値下がりして、評価損が出ないとも限らないからです。
持ち株を全部利食ってしまえば、あとはいくら大暴落がやってきても関係ありません。
「利食い千人力」という相場格言が日本にはあります。このことは利食いがどんなに大切かを表す言葉でもあります。
ちなみに、利食いとは値上がりした銘柄を売って、利益を確定することを言います。
ふ化するまで、ヒヨコの株を数えるな
ふ卵器に卵を入れただけでは、ヒヨコが何匹生まれてくるか分かりません。
卵がふ化して、ヒヨコが生まれてきたときに初めて、ヒヨコの数を数えることができます。
株式投資でも同じことです。株を買っただけでは儲かったことにはならなりません。
値下がりして損することもあるからです。
また、値上がりしたからといって、それで儲かったわけではありません。
いつ値下がりに転じるか分からないからです。
値上がりした株を売却して初めて、いくら儲かったかを計算することができるのです。
Don,t count chickens before they are hatched
手中にある1羽の鳥は、薮の中にいる2羽の鳥より価値がある
確実に手に入れた1羽の鳥は、捕まえる可能性のある2羽の鳥より価値がある、という意味です。
日本では「明日の100より、今日の50」という格言がありますが、意味は同じです。
株式投資でも利益確定した50万円は、将来得られるかもしれない100万円より価値がある、というわけです。
将来、期待される100万円は必ず実現するという保証はなく、逆に大きく値下がりして損をすることすらあり得るからです。
A bird in the hand is worth two in the bush
失敗の処理を失敗しない
投資に失敗はつきものですが、失敗の処理を間違うと損失を大きくすることになりかねません。
失敗の処理を失敗しなければ、損失を最小限に抑えることができるのです。
失敗の処理を失敗しないというのは、値上がり期待で買った銘柄が予想に反して値下がりしたり、高配当を期待して買った銘柄が、業績悪化によって減配、無配に転落したような場合です。
そういった場合には素早く損切り(損を承知で売却)したり、見切り売り(見限って売却)をして、損失を最小限に食い止めておくのが有効な対策となります。
これができないと、値上がりや高配当が期待できない銘柄を長期間保有し続けるという非効率的な投資に陥って、損失を拡大することになりがちです。
ドタバタは避けよ
この株価まで値下がりしたら買おうと待っていたのに、値下がりせず、どんどん値上がりするので待ちきれなくなって、予定外の高値で買ってみたり、持っている銘柄が急落したので、慌てて売ったらそこから急反発したり…といったことがしばしば起こります。
そのたびに一喜一憂して、ドタバタ売り買いしているのでは、株式投資で成功するのは難しいです。
株式投資は常に冷静・沈着に行わないと、判断を間違うことになります。
ドタバタは避けなければなりません。
急ぐと無駄ができる
慌てて事を行うと、失敗して大きな無駄(浪費)ができる、という意味です。
「急いては事を仕損じる」と同じ意味の格言です。
株式投資でも慌てて売り買いすると、失敗して後悔することが多いです。
Haste makes waste
判断を誤ることは正常なことだ。それを修正しないのが異常である
誰でも相場見通しや銘柄選択などを間違うとことはあります。
間違うこと自体は異常でもなんでもなく、正常です。しかし、間違いを修正しようとしないのは異常なことです。
なかには「間違っているのは自分ではなく、相場の方だ」などと言う屁理屈家もいますが、自分の間違いを認めない人は株式投資で大損することが多いです。
投資は科学にして、投機は技術なり
投資にはある程度理論的に考えて、結果を予想することが可能なので、科学に近い面があります。
しかし、投機はコインの裏・表を予想するように、結果が偶然によるところが大きく、勘や運、売買テクニックなどに頼りがちな非科学的な世界です。
投資とは失敗に終わった投機のことである
投資とは、将来予想が比較的正確に行える事業などに対して、資金を投じることで長期投資が基本です。
投機とは、不確かでも当たれば利益が大きなものに対して、資金を投資ることで短期で勝負することが多いです。
株式投資には投資と投機の両面があります。
短期に値上がりすることを期待して株式投資をしたものの、思うように値上がりせず、長期保有する羽目になれば、「投資とは失敗に終わった投機」ということになります。
投資家とは、失望した投機家だと言われている
投機家は、短期間のうちに大儲けすることを考え、投資家は長期投資によって、大きな利益を得ようと考える傾向があります。
誰でも短期間のうちに大儲けできれば、それに越したことはありません。
しかし、短期間のうちに大儲けできる可能性は少ないです。
そこで短期投資に勝負しようとした者も、それに失敗すれば長期投資にならざるを得なくなります。
そのことを皮肉を込めて表現したのが、この相場格言です。
投資家で始めても投機家になる人がいる
実態価値と比べて割安な銘柄を買って2~3年保有して、実態価値にふさわしい株価まで値上がりするのを待つというのが長期投資の基本です。
しかし、長期投資は退屈なので、結果がすぐに出てスリルがある短期投資(投機)の魅力に取りつかれるようになりがちです。
短期投資では実態価値より人気が株価を左右します。
このため、短期間のうちに株価が乱高下する傾向があり、丁半賭博に似たスリルを楽しむことができるのです。
それによって、長期投資を基本とする投資家としてスタートしながら、いつの間にか短期投資に熱中する投機家になっている人たちも少なくありません。
投資は必ずしも安全ではなく、投機は必ずしも危険ではない
世間一般では「投資は安全、投機は危険」と考えられています。
ここで言う安全、危険というのは相対的なもので、絶対的なものではありません。
投資で大儲けする人もいれば大損する人もいるように、投機で儲けている人もいれば損している人もいて、投機で儲ける人も少数ですが、いることはいるのです。
このため、投資は安全、投機は危険と一方的に決めつけることにも問題がある、ということになります。
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