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配当金とは?配当金の「配当性向」と「総還元性向」をわかりやすく解説

配当金とは?配当金の「配当性向」と「総還元性向」をわかりやすく解説


ビギナー
配当金っていったいなに?


配当とは、自社株買いと並ぶ代表的な「株主還元」です。
筆者


この記事では、株式会社が株主に還元する「配当金」について解説していきます。

配当金をどの程度行うかは企業によって異なります。基準にする指標には「配当性向」と「総還元性向」の2つがあります。



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配当金とは

配当金とは

配当とは、企業が株主に利益を分配することをいい、株主が保有する株数に比例して分配されます。


年1回の本決算または中間決算も入れて年2回支払う会社が多いです。ただし、会社によっては利益があっても配当金を支払わない場合や利益が無くても支払われる場合があります。


特別大きな利益がある年や会社の記念の年には、特別配当、記念配当といったように通常の配当に上乗せ、または区別して分配されることがあります。


配当は必ず行われるものではなく、赤字のときや企業の方針によって行われないこともあります。


配当を中断していた企業が配当を復活させることを復配、また配当を増やすことを増配といいます。復配や増配のニュースは、一般的に株主や株価にもプラスに作用する可能性があります。

一方、配当を減らすことを減配、配当を出さないことを無配といいます。減配や無配転落のニュースは、株価にとってマイナスに作用する可能性があります。


企業の配当実績や配当予想は会社四季報で確認できる

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目当ての企業がどの程度配当を行ってきたのか、また今後どの程度配当金を分配するのかは、会社四季報を見れば簡単に確認することができます。



配当性向とは

配当性向とは

配当金をどの程度行うべきなのかについては、1つの決まった基準はありません。

ただ、比較的多くの企業がいくつかの基準をもとに配当を決めていて、その一つが「配当性向」です。


配当性向とは、株主にとっての儲けであり、最終利益である当期純利益に対する配当の比率を基準にするものです。

配当性向の計算式は下記のとおりです。

$$配当性向=配当金÷当期純利益$$


例えば、「1株益が100円」で「1株配当金が50円」ならば、配当性向は50%ということになります。


配当性向は30%~40%が日本の大手企業の平均的な水準であり、欧米の大手企業の平均である40%~50%程度と比較すると、やや低くなっています。


実際に配当性向をもとにした配当方針を設定している企業としては、コマツや京セラ、本田技研工業などがあります。

コマツは、2019年3月期に「連結配当性向を30%以上とし、50%を超えない限り減配しない」という方針を掲げています。

京セラは、同時期に「連携配当性向を40%程度の水準で維持する」という方針を掲げています。

本田技研工業は、同時期に「配当性向は30%を目処に実施していく」という方針を掲げています。


総還元性向(株主還元性向)

総還元性向(株主還元性向)

配当金をどの程度行うべきなのかについては、1つの決まって基準はありません。

ただ、比較的多くの企業がいくつかの基準をもとに配当を決めていて、その一つが「総還元性向(株主還元性向)」です。


総還元性向とは、配当に自社株買いを加えてた株主への儲けの還元金額全額の、当期純利益に対する比率を基準にするものです。

総還元性向の計算式は下記のとおりです。

$$総還元性向=(配当金額)+(自社株買い)÷当期純利益$$


総還元性向は、配当に自社株買いが加わるため、配当性向よりもやや高めになる傾向があります。

また、株主還元の1つとして含まれる自社株買いが、一定期間の期間限定で行われるものであるため、一定期間を区切って基準として採用する場合もあります。


実際に総還元性向をもとに株主還元の方針を設定している企業としては、アシックスやJR東日本などがあります。

アシックスは2018年12月期に、純資産比率54.7%で実質無借金という強固な財務体質をもとに、「2017年度から2020年度までの4ヶ年は、50%的な自己株式の取得を行う」という方針を掲げています。

JR東日本も安定した業績を背景に、2019年3月期において「中長期的に配当性向30%(総還元性向40%)をめざし安定的に増配していく」という方針を掲げています。


まとめ

まとめ

配当とは、企業が株主に利益を分配することをいい、株主が保有する株数に比例して分配されます。


配当性向とは、株主にとっての儲けであり、最終利益である当期純利益に対する配当の比率を基準にするものです。

例えば、「1株益が100円」で「1株配当金が50円」ならば、配当性向は50%ということになります。


総還元性向とは、配当に自社株買いを加えてた株主への儲けの還元金額全額の、当期純利益に対する比率を基準にするものです。



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