この記事では、「ウォール街で使われている、投資家に関する格言」について解説していきます。
株式投資で利益を得たいのならば、投資家たりうる最低限の心得を理解しておく必要があります。
リスクを背負いたくないという人に、株式投資を行う資格はありません。
この記事を読めば、投資家にとって必要な心得を知ることができます。
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株式投資に成功する不変の真理は「安いときに買って、高くなったら売る」ことです。しかし、その判断はなかなか付けにくいものですし、実際に行動を起こすにも勇気がいります。客観的な情報と投資家の勇断。投資で利 ...
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- 卵を割らずにオムレツは作れない
- 安全第一では利殖家になれない
- 冒険をしなければ、何も得られない
- 無から有は生まれない
- 真の投資家は将来を予知し、それが起こる前に行動する
- 相場の上手な人は、常にキャッシュポジションを多めに持っている
- ブルもベアも株で儲けられるが、ホッグはダメだ。ブルは時々儲ける。ベアも時々儲ける。しかし、ホッグでは儲けられない
- 常に相場にいなけれなならないと考える者は、決して金儲けできない
- 人間の一生には投機をしてはならない時が二度ある。投機をする余裕のない時と余裕のある時がそれだ
- 月曜日に目一杯株を買い、火曜日に大成金の仲間入り、水曜日に大邸宅を買い求め、木曜日に自動車を走らせて意気高ぶり、金曜日に芝居見物華やかに、土曜日に救貧院のご厄介
- ベストの手腕、ベストの幸運を持て、さもなくば(市場から)退場せよ
- 固定観念に縛られる人は、チャンスを失う
- 賢者は考えを変えるが、愚者は決して変えない
- 大衆は常に間違っている
- 大衆は狼狽する
卵を割らずにオムレツは作れない
物事には順番があります。ますは、卵を割らなければオムレツは作れません。
同じように、株を買わなければ株で儲けることはできません。
株で儲けようと思ったら株を買うしかない、ということになります。
You can't make an omelette without breaking an eggs
安全第一では利殖家になれない
1920~1930年に活躍した米国の経済評論家、ハーバート・カッソンの著書『金銭の保全と利殖法』に出てくる言葉です。
彼の名言の多くが、ウォール街で相場格言として使われています。
利殖家とは、利殖(資金を運用して財産を殖やすこと)に積極的に取り組む人のことを言います。
安全第一で行くなら貯金や債権への投資ということになりますが、それだけでは財産を大きく殖やすことは難しいです。
やはり株式や不動産など、大きな値上がりが期待できる物への投資が、財産を殖やすためには欠かせません。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という格言もあるように、資産を大きく殖やすためにはある程度挑戦する積極性も必要なのです。
冒険をしなければ、何も得られない
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の英語版といえる格言です。
失敗を恐れて冒険を避け続けていると、大きなことを成し遂げることはできません。
「失敗は成功の母」という格言もありますが、人間は失敗をすることによって何かを学び、大きく成長するものです。
Nothing venture, nothing have
無から有は生まれない
「蒔(ま)かぬ種は生えぬ」の英語版といえる格言です。
無から生まれるのは無ばかり、という意味です。
お金を殖やそうと思ったら、元手となるお金をつくらなければなりません。
株で儲けようと思ったら、株式投資を始めなければなりません。
Nothing comes of nothing
真の投資家は将来を予知し、それが起こる前に行動する
賢い投資家は将来どんなことが起こるか、それが株価にどんな影響を与えるかを予想し、それが起こる前に投資活動を起こす、という意味です。
賢くない投資家は株価が大きく動いた後に慌てて行動を起こして失敗します。
マスコミで好材料が報道された頃には、その好材料は株価に織り込み済みになっていることが多く、そこから慌てて株式投資を始めたのでは遅すぎる、というケースが少なくありません。
相場の上手な人は、常にキャッシュポジションを多めに持っている
キャッシュポジションとは投資資金のうち現金で保有する割合のことです。
投資上手な人は、チャンスに備えて現金を多めに残しているのです。
これに対して、相場の下手な人は投資資金の大半を早い段階で使って投資しているため、絶好の買いチャンス(空前の大暴落、大底)がやってきても、そのチャンスを生かすことができないのです。
ブルもベアも株で儲けられるが、ホッグはダメだ。ブルは時々儲ける。ベアも時々儲ける。しかし、ホッグでは儲けられない
「ブル(牡牛=強気筋=買い方)もベア(熊=弱気筋=売り方)も株で儲けることができるが、ホッグ(豚=欲張り)は儲からない」という解釈が一般的です。
最近では「ブル(強気相場=上昇相場)もベア(弱気相場=下降相場)も儲けることができるが、ホッグ(地を這うような豚=低迷相場)では儲からない」という解釈も行われています。
前者の解釈は株式市場でよく見られ、後者の解釈は商品先物市場で見られるようです。
では、どちらの日本語訳が正しいのでしょうか?
一般的な英和辞典では、ホッグ(hog)とピッグ(pig)の日本語訳は「豚」「豚のような人(欲張り、貪欲、不潔)」「ガツガツした人」、動詞として「欲張って分け前以上に取る」などの意味はありますが、「地を這うような豚」「低迷相場」という意味ではありません。
また、「ブル(bull)」について「牡牛、強気筋、買い方」、「ベア(bear)」について「熊、弱気筋、売手」などの意味があります。
直訳すると、「ブル(強気筋、買手)たちはお金をつくる。ベア(弱気筋、売手)たちはお金をつくる。ピッグ(豚、貪欲な人)たちは食肉処理される」となります。
これを素直に翻訳すれば、「ブル(強気筋=買手)もベア(弱気筋、売手)も儲けられるが、ホッグ(欲張り)では儲からない」というのが一番理にかなっています。
「欲張ると儲からない」という相場格言は、古今東西で見ることができます。
Bulls make money, Bears make money, Hogs get slaughtered
常に相場にいなけれなならないと考える者は、決して金儲けできない
相場には誰がやっても儲かる確率の高いときもあれば、どんなにプロが一生懸命運用しても損する時があります。
誰がやっても儲かる時とは、上昇相場を山に例えれば1~3合目(景気回復に伴って株価が上昇に転じた時)に買い、7~8合目(好景気で株価が高値圏にある時)で利食い、いつ暴落がやってくるか分からない9~10合目(天井圏)には手を出さないことです。
誰がやっても儲かる確率の高いときに積極的に投資を行い、誰がやっても損する確率が高いときには、持株すべて売却して市場から去って、相場を休むというのが最も賢明な投資法です。
常に相場(市場)にいたのでは、そういう賢明な選択ができず、投資に失敗する可能性が高いです。
人間の一生には投機をしてはならない時が二度ある。投機をする余裕のない時と余裕のある時がそれだ
つまり、どんな時にも投機をしてはならないという戒めの言葉です。
では、投機と投資はどう違うのでしょうか?
投機はコインの裏と表を予想するように、予想不可能なことにお金をかける行為のことです。
一方、投資とはある程度、勉強すれば予想が的中する可能性が高まるものに値上がりなどを期待して資金を投入することを言います。
株式投資には投資と投機の両面があります。
景気回復に伴ってスタートする上昇相場の初期(1~3合目)に株式を買えば、儲かる確率が高くなるため投資と言えます。
しかし、上昇相場の末期(いつ大暴落がやってくるか分からない9~10合目)に株式を買えば、失敗する確率が非常に高いため、投機と言えます。
仕手株を売買するのはもちろん完全な投機です。
月曜日に目一杯株を買い、火曜日に大成金の仲間入り、水曜日に大邸宅を買い求め、木曜日に自動車を走らせて意気高ぶり、金曜日に芝居見物華やかに、土曜日に救貧院のご厄介
株式投資に打ち込む人(相場師など)の生涯を1週間に短縮し、誇張して表現したらこのような言葉になるでしょう。
日本では、「一夜大名、一夜物乞い」という言葉があります。
相場でたまたま大儲けしても、いつ大損するか分からないのだから、図に乗って散財することなく、将来の失敗に備えてお金を大事に残しておくことが、何より大切なことを教えています。
ベストの手腕、ベストの幸運を持て、さもなくば(市場から)退場せよ
株式投資で成功するためには、ベストの手腕とベストの幸運が必要です。
それがない者は株式市場から出ていった方がよい、という意味です。
ベストの手腕とは、株式投資を徹底的に研究してベストといえる知識を身につけることです。
その上でベストの幸運(絶好の買い場・売り場)がやってくるのを辛抱強く待つことです。
それこそが株式投資で成功する秘訣です。
Have the best, hand, the best draw, or get out
固定観念に縛られる人は、チャンスを失う
固定観念とは、一度こうと思い込んだ見方や考え方を変えないことを言います。
相場は豹変しやすい。固定観念に縛られていると、臨機応変な対応ができずにチャンスをうまく生かすことができません。
相場はなかなか理屈道理には動きません。
そういう相場を退屈だけで判断すると間違いの元になりやすいです。
「相場は相場に聞け」という日本の格言も、理屈だけで判断しようとすると相場に乗り遅れて失敗する、という戒めの言葉です。
賢者は考えを変えるが、愚者は決して変えない
賢者は自分が間違っていると思ったら、考え方をすぐに変えることができます。
しかし、愚者は自分が間違っていることになかなか気付かないし、気付いてもそれを改めようとはしません。
「私が人よりも優れている点は間違いを認められるところです。それが私の成功の秘密です」とジョージ・ソロスは語っています。
A wise man changes his mind, a fool never
大衆は常に間違っている
大衆は多数意見が正しいと思い込み、みんなと同じことをして安心するところがあります。
しかし、株式投資では多数意見が間違っており、少数意見が正しいということがしばしばあります。
このため、株式投資においては大衆は間違うことが多いのです。
「大衆が大挙して株式市場に押し寄せてくれば、相場は天井だ」といわれるのはそのためです。
大衆は狼狽する
大衆は予想外のことが起こると、狼狽してパニック状態に陥ることが少なくありません。
そこで冷静な判断ができなくなり、異常な行動を取って失敗するのです。
相場が異常な高値を付けている天井で、バスに乗り遅れるなとばかりに買い出動したり、大底でたまりかねて持株を処分したり…。
いずれも大衆が狼狽のため、深く考えることなく取りがちな行動です。
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【株・FX】相場の格言を知りたい人におすすめの本4選【2024年版】
株式投資に成功する不変の真理は「安いときに買って、高くなったら売る」ことです。しかし、その判断はなかなか付けにくいものですし、実際に行動を起こすにも勇気がいります。客観的な情報と投資家の勇断。投資で利 ...
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