住宅ローン

【住宅ローン】家を売るときの「競売」と「任意売却」の違い

【住宅ローン】家を売るときの「競売」と「任意売却」の違い

住宅ローンの返済は20年~35年程度かけて行うのが一般的です。

そのため、予定していた通りに返済することができなくなり、ローンが残った住宅を手放さなくてはならない事態に陥ることもあります。


このような時の住宅の売却方法には「競売」と「任意売却」がります。多くの場合「任意売却」の方が債務者の利益になります。

あらかじめ「競売」までの流れを理解しておくことで、最悪の状況を回避する行動を取ることができます。



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「競売」か「任意売却」のどちらかを選択

「競売」か「任意売却」のどちらかを選択

住宅ローンの返済が難しいが返済期間の延長ができないような場合は、どうしても延滞が続いてしまいます。


一般的に、延滞して半年~8ヶ月くらいで、金融機関から住宅ローンの一括返済を請求されるようになります。

さらに延滞したまま1年近く放置しておくと、今度は保証会社による代位弁済として、場合によっては住居を「競売」にかけるという通知が届きます。


競売は強制的に住居を売却し、残債を回収するもので拒否することはできません。

なぜなら住宅ローンの契約時、金融機関は住宅に抵当権という担保を設定ます。

抵当権で住宅ローンの債券を保証しているので、債務者が返済不能になると債券を保証会社に売り、保証会社は優先的に残債を回収できるのです(自己破産しない限り、残った債務の支払い義務は残ります)。


ただし、競売にかけても落札価格より残債が大きくなり、多額の借金が残ってしまうことがほとんどです。

そして落札後は直ちに立ち退きを迫られます。


このような競売を回避するには「任意売却」を選択する方法があります。

競売とは異なり、本人の希望によって住居を売却する方法です。

任意売却するためには、早いタイミングで決意し、買い手を見つける行動を起こすことが重要です。



競売までの流れと任意売却できる期限

住宅ローンの返済が難しく、住宅を手放さなくてはならない状況に陥ったとき、「できることなら任意売却で」と考える人は多いのではないでしょうか。


返済が一定期間滞ると、機械的に競売までの流れが進んでしまいます。

任意売却したいのなら早めに行動を起こすことが重要です。


step
1
信用情報記録機関に事故記録として記録

住宅ローンの延滞は通常3ヶ月で金融事故としてみなされる



step
2
住宅ローンの一括返済

借入者の「期限の利益の損失」という名目により請求される



step
3
保証会社が代位弁済する

保証会社が金融機関に対し、ローン残高の全額を代わりに支払う



step
4
保証会社が競売の申し立てをする

保証会社は裁判所へ担保不動産の競売を申請する



step
5
競売開始

裁判所から借入者のもとへ競売開始の通知が届く



step
6
執行官による現場調査

裁判所から、担保不動産の写真撮影や売却価格について調査が始まる



step
7
配当要求終期の広告

競売の申立者以外の債権者に対し、競売不動産の売却代金から配当を受ける場合は、執行裁判所に申し出るよう広告するもの


任意売却が可能になるのは、競売開始日の前日まで



step
8
競売入札開始

広告された後、3ヶ月~6ヶ月後、入札市場にでることになる



売却後の残債は借金として大きな利息が加算

売却後の残債は借金として大きな利息が加算

任意売却は不動産会社などに売却の仲介を依頼し、金融機関との間で調整を行い、市場で担保不動産を売ってもらうことをいいます。

住み替えと同じような売却行為とみなされ、市場価格に近い額での売却が期待できます。


仮に2000万円の住宅ローンが残っている場合、任意売却なら2200万円で売れれば200万円が手元に残るものも、競売にかけられて1500万円でしか売れなければ、家を失ってしまううえに500万円も借金が残ってしまうことになります。


さらに売却後にローン残債があると、任意売却の場合は金融機関と返済について交渉が可能ですが、競売の残債は無担保債権として年14%もの遅延利息が加算されることもあります。

払えない場合は、給料やボーナスを差し押さえられるというケースもあります。


返済不能となる前に、ある程度余裕があるうちに金融機関等の窓口に相談するなど、ほかに手の打ちようがあることを理解しておきましょう。



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