2024年1月に始まる新NISA(少額投資非課税制度)で、毎月定額で投資信託を購入する積み立て設定の事前予約額が2300億円にのぼることが分かりました。
申し込み金額の上位は米国をはじめ海外資産で運用する投資信託です。
成長を求めて個人マネーが海外に向かう構図が鮮明です。
詳しく解説していきます。
動画でも解説しています
新NISAの積立予約、月2300億円
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、auカブコム証券のネット証券大手5社は、現行NISA口座で証券会社の6割強のシェアを持っています。
5社合計の積み立て投資の予約額は月間2300億円です。
単純比較はできませんが、日本証券業協会の資料から概算した証券会社のつみたてNISA口座における月間買い付け額(約1000億円)を上回っています。
新NISAを機にネット証券で積み立てを始める投資家が増えているようです。
世界株や米国株の投資信託が人気
積み立て設定で購入予約している銘柄は世界株や米国株に投資する投資信託です。
1番人気は三菱UFJアセットマネジメントが運用する販売手数料ゼロ(ノーロード)の投信「eMAXIS(イーマクシス)Slim 全世界株式(オール・カントリー)」でした。
新NISAの概要
投資枠は最大1800万円 非課税で運用できる期間も恒久化
2024年1月から始まる新しい少額投資非課税制度(NISA)では、生涯で利用できる非課税の投資枠は最大1800万円と、現行の一般NISAの3倍に拡大します。
非課税で運用できる期間も恒久化され、長期の資産形成がしやすくなります。
つみたて枠120万円、成長枠240万円 2つの枠は併用が可能
新NISAは投信を毎月積み立てる「つみたて投資枠」と、個別株も対象の「成長投資枠」の2つがあります。
年間で投資できる枠は、つみたて枠が現行の3倍の120万円に、成長枠は同2倍の240万円になります。
2つの枠は併用が可能で、年に最大360万円まで非課税で投資できます。
現行NISAでは、つみたてNISAと一般NISAの併用はできませんでした。
売却すると非課税の投資枠が翌年に復活する
株や投資信託を売却すると非課税の投資枠が翌年に復活します。
現行NISAは買った商品を売っても非課税の投資枠は減ったままでした。