投資の知識

【ウォール街の相場格言】相場の本質が分かる投資格言21選

【ウォール街の相場格言】相場の本質が分かる投資格言21選

この記事では、「ウォール街で使われている、相場の本質が分かる投資格言」について解説していきます。


株式投資で利益を上げたいのなら、相場を理解する必要があります。

株式相場には、一定の法則のようなものがあります。

どのような時にどのような動きをするのかを知っておけば、相場に翻弄されず、利益を上げやすくなります。


 

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強気相場は、絶望の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、幸運(陶酔、熱狂)とともに消えていく

強気相場は、絶望の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、幸運(陶酔、熱狂)とともに消えていく

米国の著名な投資家、ジョン・テンプルトンの相場の本質を表した名言です。


株価は景気より6~9カ月ほど先行して動く習性があります。

このため、景気回復に伴って起こる大相場(大型の上昇相場)は「絶望(不況)の中で生まれ、懐疑(回復)の中で育ち、楽観(好況)とともに成熟し、幸福(過熱・後退)とともに消えていく」というわけです。


まさに、相場と投資家心理との関係をズバリと言い表した言葉です。

株式相場は景気より数ヶ月先行して動くため、このように相場と投資家心理との間にズレが生じるのです。


euphoriaは「幸福」と訳すより、「陶酔」「熱狂」などの方が相場に適していますが、「幸福」や「幸福感」と翻訳されるのが一般的です。


Bull markets are born on pessimism, grow on skepticism, mature on optimism, and die on euphoria


上昇する潮流はすべてのボートを押し上げる 上昇相場はすべての銘柄の株価を押し上げる

上昇する潮流はすべてのボートを押し上げる 上昇相場はすべての銘柄の株価を押し上げる

上昇相場では、数年間で株価は平均3~4倍に値上がりすることが多いです。

このような上昇相場ではほとんどの銘柄が値上がりします。それを大波がすべてのボートを押し上げる様子に例えています。


株式投資で成功するコツは、このような大型の上昇相場の初期から中期までに安値で買って、後期から末期にかけて高値で売ることです。


A rising tide lifts all boats


株は心配の壁をよじのぼる

株は心配の壁をよじのぼる

株価は誰もが心配・警戒している時には上昇し続け、予想外の高値をつことがあります。

このことを称して「株は心配の壁をよじのぼる」と言います。


逆に、誰もが楽観的、強気になている時には大暴落に見舞われることが多いです。

似た相場格言に「強気市場(相場)は心配の壁をよじ登る」があります。


Stocks climb a wall of worry


上がった相場は自らの重みで落ちる

上がった相場は自らの重みで落ちる

相場が上昇するには相当なエネルギーが必要です。ある程度値上がりすると、利食い売りが出てくるからです。

相場が高くなればなるほど、この利食い売りは強まります。

「利食い千人力」という日本の相場格言は、このような利食い売り圧力の強さを表す言葉としても使われています。


やがて買いエネルギーを利食い売り圧力が上回るようになり、相場は下げに転じるようになります。

それを外から見ていると、上がった相場は自らの重みで落ちたように見えるのです。


「相場を吊り上げることはさほど難しいことではない。高値を維持するのが難しい」という市場関係者の声があります。

仕手筋などが株価を吊り上げる時には、チョーチン買い(ほかの投資家が真似して買うこと)なども付いて、それらが株価を押し上げるのを助けてくれるが、いったん高値を付けると、今度はチョーチン筋の利食い売りが大量に出てくるので、高値を維持するのが非常に難しくなるのです。


人気の重みで株価は下がる

人気の重みで株価は下がる

人気の高い銘柄は、買いが増えて株価が上がります。

しかし、株価が上がれば上がるほど、今度は利食い売りの圧力が高まり、人気の重みで株価は下がるという現象が起こります。


好材料が飛び出して人気化した銘柄も、株価がある程度値上がりすると、好材料は株価に織り込み済みとなります。

それ以上、人気を維持して株価が上昇するには、さらに新しい好材料が出てくる必要があります。


そういう新しい好材料が出てこなければ、人気が離散してそれ以前の人気(株価上昇)が高ければ高いほど、人気離散後の株価下落は大きくなります。


相場が底をつけた時にベルを鳴らしてくれる人はいない

相場が底をつけた時にベルを鳴らしてくれる人はいない

大底で買い、天井で売ることができれば、株式投資での成功は間違いありません。

しかし、どこが大底・天井なのかは、過ぎ去ってみないことには誰にも分らないのです。

もちろん、ベルを鳴らして教えてくれる人などいるはずがありません。


私達にできることは、そこに近い(と思われる)ところで買い、天井に近い(と思われる)ところで売ることぐらいです。

そのような底、天井の判断は投資家自身で行うしかないのです。


Nobody rings a bell at the market bottom


相場が天井をつけた時にベルを鳴らしてくれる人はいない

相場が天井をつけた時にベルを鳴らしてくれる人はいない

相場が底をつけた時にベルを鳴らしてくれる人がいないように、相場が天井を付けた時にもベルを鳴らして教えてくれる人もしません。

やはり、天井や底は投資家が自分で判断するほかないのです。


Nobody rings a bell at the top of the market


10月は株式投資を行うのに特別に危険な月の1つである。それ以外で危険な月は7月、1月、9月、4月、11月、5月、3月、6月、12月、8月、そして2月だ

10月は株式投資を行うのに特別に危険な月の1つである。それ以外で危険な月は7月、1月、9月、4月、11月、5月、3月、6月、12月、8月、そして2月だ

『トム・ソーヤの冒険』の作家、マーク・トウェインの言葉です。


米国では9~10月に大暴落が起こることが多いです。しかし、株式投資にとって危険なのはこれらの月だけではありません。

実はどの月も危険なのだ、というわけです。


株式投資はハイリスク・ハイリターン商品の代表格です。

常にチャンスとリスクが表裏一体なのです。


October. This is one of the peculiarly dangerous months to speculate in stocks in. The others are July, January, September, April, November, May, March, June, December, August and February


市場は恐怖(不安)と貪欲によって動かされる

市場は恐怖(不安)と貪欲によって動かされる

市場(相場)を自動車に例えれば、恐怖や不安はブレーキ、欲望(貧欲)はアクセルの役割を果たしています。


欲望が勝れば、アクセルが全開となって株価は大きく値上がりします。

一方で、恐怖や不安が勝れば、ブレーキが利き過ぎて、株価は大きく値下がりします。


市場は通常はファンダメンタルズ(景気や企業業績などの基礎的条件)に基づく、投資家の冷静な判断で動く傾向があります。

しかし、好景気が続いたり過熱したりすると、欲望が市場を支配するようになり、株価はバブルといわれるほど空前の高値を付けます。


逆に、深刻な不況に見舞われると市場はたちまち恐怖(不安)に支配され、株価は空前の安値圏に突入することになります。


The market is driven by fear and greed


Fed(連邦準備制度)と戦うな

Fed(連邦準備制度)と戦うな

Fed(連邦準備制度)と戦うなということは、FRB(連邦準備制度理事会=米国の中央銀行)の金融政策に逆らうような株式投資はするな、という意味です。


政府や中央銀行などの政策に逆らうと、よい結果は得られません。

政府や中央銀行は強力な権限を持っており、景気や株価などに少なからぬ影響を与えることができるからです。


「政策に売りなし」という日本の相場格言とほぼ同じ意味です。


Don't fight the Fed


マーケットは常に我々とともにある

マーケットは常に我々とともにある

マーケットはいつも開かれているので、相場見通しがはっきりしないような時には、慌てて売買する必要はありません。

見通しがはっきりするまでは、じっくり待てばよいのです。


The market is always with us


マーケットは常に正しい

マーケットは常に正しい

マーケットはいろいろな要因(景気、企業業績、金利、為替、物価、その他)を総合して動いています。

時には予想外の動きをすることもありますが、それは相場が間違っているからではなく、投資家の判断が間違っているのです。


日本には「相場は相場に聞け」という有名な格言がありますが、マーケットは正しいというのも同じような意味です。


The market is always right


マーケットに神様はいない

マーケットに神様はいない

マーケットは実力や運、度胸などで決まる世界です。

いくら神様に祈っても、損失を取り戻すことはできません。「僥倖(ぎょうこう)をアテにしてはならない」も同じ意味です。


ただし、神様に祈ることによって心の平静を取り戻すことができるほど信仰心の厚い日とは、祈るのも一つの手でしょう。

それによって損失を取り戻すことはできませんが、心が冷静さを取り戻すことができれば、失敗を最小限に抑えることが可能になるからです。


トレンドはフレンドだ

トレンドはフレンドだ

トレンドとは相場の流れ、方向、傾向、大勢などのことです。

相場の流れを見極めて、相場と仲良くすれば株式投資で成功する、という意味です。


相場が上昇トレンドになれば早めに株を買い、下降トレンドに移行する直前(あるいは直後)に、持ち株を売却しておけば株式投資で大きな成功を収めることができるのです。


The trend is your friend


トレンドに沿て投資せよ

トレンドに沿て投資せよ

相場が上昇トレンドなのか、下降トレンドなのかによって、投資方法を変える必要があります。


上昇トレンドではできるだけ早めに株を買い、下降トレンドに移る前に利食いする必要があります。

下降トレンドになれば、投資を見送るか、信用取引を利用してカラ売りすれば儲けることも可能です。


このように、トレンドにうまく乗れば、株式投資で成功する確率が高くなります。


Trade in the direction of the trend


トレンドに逆らうな トレンドと戦うな

トレンドに逆らうな トレンドと戦うな

トレンド(相場の流れ)に逆らってはいけません。個人の力ではトレンドを変えることはできない、という意味です。


相場は一度ある方向に進むと、その傾向がしばらく続くことが多いです。

そこで、トレンドに逆らって株式投資をすると失敗する確率が高くなるのです。


Don't fight the trend


株価は上がるにせよ、下がるにせよ、真っ直ぐなラインはない

株価は上がるにせよ、下がるにせよ、真っ直ぐなラインはない

株価は上がる場合も下がる場合も、小刻みな上下動を繰り返して、大勢として上がったり下がったりしており、一直線に上がったり下がったりすることはない、という意味です。


目先の小さな波動(上下動)に一喜一憂せず、大きな相場の流れがどちらの方向に向かっているかを見極めることが重要です。


Nothing has a straight line up or down


株価変動率が高くなるのは、いつも下げ過程においてである

株価変動率が高くなるのは、いつも下げ過程においてである

株価変動率が低いと、株式投資ではあまり儲からないと言われています。

しかし、株価変動率が高くなるのはいつも下げ過程においてであり、なかなか儲かるようにはなりません。


When volatility turns higher, it usually does do on the downside


損は落とせ、されば利益は大ならん

損は落とせ、されば利益は大ならん

損している銘柄を売却してポートフォリオから外し、利益が出ている銘柄だけを残しておけば、大きな利益を得ることができます。

しかし、素人の投資家は利益の出ている銘柄を早めに売り、損が出ている銘柄をいつまでも残す傾向があります。


一方、プロのファンドマネージャーはその反対のことをします。

予想に反して値下がりして損している銘柄(今後も値上がりが期待できない銘柄)を売却し、予想通り値上がりしている銘柄(今後も値上がりが期待できる銘柄)を残して、ポートフォリオの向上を目指すのです。


よい銘柄だけを残せば利益は自然に生まれる

よい銘柄だけを残せば利益は自然に生まれる

投資した銘柄のうち、予想通り順調に値上がりしている銘柄は良い銘柄です。

一方、期待に反して値下がりしている銘柄は悪い銘柄です。


悪い銘柄は早めに売却し、よい銘柄だけを残した方が投資効率は高まります。


勝者は利を伸ばし、敗者は損を腐らせる

勝者は利を伸ばし、敗者は損を腐らせる

株式投資で成功する者は、予想に反して損した株を早く処分し、予想通り値上がりして利益が出ている株を長く持って利益を大きくすることです。


株式投資で失敗する者は、利益が出た株をさっさと利食って手放し、損が出ている銘柄をいつまでも保有し続けて腐らせて(投資資金を無駄にして)しまうのです。



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