この記事では、「住宅ローンの借り換えの流れと審査の注意点」を解説していきます。
新規の借り入れと違い、借り換えの場合は2つの銀行が関係してくるため複雑に考えている人も多いのではないでしょうか。
たしかに、現在の取引先と借り換え先の金融機関との間で調整を自力でする必要があり面倒は否めません。
しかし、その面倒をこなすことで、金利低下などによる負担軽減を受けることができます。
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借り換えの基本的な流れ
借り換えたいと思う商品を見つけたら、よく検討したのち決定する
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借り換え先の金融機関に借り入れを申し込む
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事前審査が通ったら融資実行の期日を決めて正式に申し込む
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〈金利交渉〉現在の金融機関に金利交渉を申し込む
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本審査に通ったら、現在の金融機関に一括返済を申し入れる
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金銭消費貸借契約(ローン契約)を締結し、融資の実行を待つ
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融資実行。現在の金融機関の住宅ローンを完済する
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同日に現在の金融機関の抵当権を抹消し、借り換えた金融機関の抵当権を設定
借り換える住宅ローンを決めたら、借入先の金融機関に申し込み、借り入れができるかを確認。登録手続きを代行してくれる司法書士は、借入先の金融機関で手配してもらえます。
借り換えの申込みから融資の実行までは、上記のように1ヶ月程度の期間が必要になります。
新規の借り入れをした場合との違いは、下記の2点です。
借り換えが面倒なのは、借入先の銀行に事前審査を申し込むのと同時に、現在借入れている銀行に完済手続きを申し込む必要がある点です。
なぜなら、現在の金融機関の完済日が、借り換え先で融資が実行される日(借入金の入金日)と同じ日になるように、本審査への申込みや契約の日程を決めなければいけないからです。
手続きはネット銀行をはじめ、インターネット経由で手間を省けるところもありますが、必要書類をもらうために何回かは店舗に足を運ぶ必要があります。
借り換えの審査の注意点
借り換えを申し込むと、新規借り入れのときと同様に審査を受けることになります。
収入面で不安に思う人も安定していて借入希望額が返済負担率に収まっていれば問題はありません。
ただし、勤続年数や前年度年収については制限を設けていることがあるので、転職している人は借入先の申し込み基準を確認しましょう(後述)。
返済能力は借入当初に比べて上がっていても、建物の評価額が下がっていることが予想されます。
通る可能性は借り換えのタイミングで大きく異なり、ケースバイケースです。
もし返済負担率を超えてしまうのであれば、配偶者などと収入合算して減少分を補うこともできます。
それでも難しいのであれば、借り換えの際に返済期間を延長することで、返済負担率を下げることが可能です。
ただ、返済期間の延長に対する金融機関の対応はさまざまで、借りられないこともあります。
また、健康状態が変化していると団信に加入できるかどうかがポイントになります。
物件の担保価値が当時よりも下がっていて融資額に影響することも考えられます。
そのほか、審査の基準は各金融機関によって異なります。
一つの審査に落ちたからといって簡単にあきらめることはありません。他にもいくつかの金融機関の審査を受けてみましょう。
各金融機関による給与所得者の申し込み基準
種別 | 銀行名 | 給与所得者 | |
勤続年数 | 前年度年収 | ||
都市 銀行 |
三菱UFJ銀行 | 3年以上 | ー |
三井住友銀行 | ー | 200万以上 | |
みずほ銀行 | 安定した収入がある人 | ー | |
地方 銀行 |
埼玉りそな銀行 | 3年以上 | ー |
静岡銀行 | ー | 200万以上 | |
信託 銀行 |
三井住友信託銀行 | 安定した収入がある人 | ー |
三菱UFJ信託銀行 | 3年以上 | ー | |
ネット 銀行 など |
住信SBIネット銀行 | 安定した収入がある人 | ー |
ソニー銀行 | ー | 400万円以上 | |
楽天銀行 | ー | 400万円以上 | |
イオン銀行 | 6カ月以上 | 100万円以上 |
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