この記事では、「住宅ローンの返済が困難になったときの対処方法」を解説していきます。
住宅ローンの返済期間は20年~35年など長期にわたります。
無理のない返済計画を立て、住宅ローンの借入が実行されるわけですが、誰にも未来のことはわかりません。
返済が予定どおりにいかなくなったとしても自暴自棄にならず、問題解決のための行動をとることが大事です。
どのような対応をとればよいのかわからない場合は、相談窓口で助言を求めましょう。
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返済に困ったら専門家のアドバイスを聞こう
住宅ローンの返済が困難になるケースは珍しいことではなくなっています。
たとえば、賞与がなくなりボーナス返済ができなくなるケースをはじめ、教育費や介護費が思わず膨らんでしまったり、リタイヤ後に返済が難しくなったりすることが原因になりがちです。
その結果、せっかく手にいてたマイホームを手放さなければならなくなります。
そんな状況になる前に、対処法を知っていれば最悪の状況を回避できます。
そのためには、まずは専門家のアドバイスを求める方法を知っておくことが大切です。
たとえば、全国銀行協会では、返済で困っている人を対象とした「カウンセリングサービス」を行っています。
相談者の借入状況をヒアリングしたうえで、必要に応じて取引金融機関の窓口への仲介をしてくれるほか、債務整理が必要な場合には法テラス(日本司法支援センター)などの機関を紹介してくれます。
そのほかにもさまざまな相談窓口があります(後述)。
また、民間の各金融機関でも、返済が困難となった場合に事情を聞いてくれる専門の窓口を設置しています。
返済が遅れざるを得ない事情が生じた場合には、延滞する前に、できるだけ早めに相談することが大事です。
返済が困難になったときの主な相談窓口
住所/電話番号 | 相談内容 | |
全国銀行 協会 |
・東京 千代田区大手町2‐6‐1 朝日生命大手町ビル19階「全国銀行協会相談室」 TEL:050‐3540‐7553 ・大阪 大阪市中央区谷町3‐3‐5 大阪銀行協会銀行とりひき相談所 TEL:06‐6942‐1612 |
・消費生活コンサルタントやファイナンシャルプランナーの資格を持つ相談員が対応 ・返済条件の変更方法として、月々の返済額を一時的に減額する、または返済期間を延長する方法など ・債務整理の必要性がある場合、専門の相談窓口を紹介してくれる |
住宅金融 支援機構 |
機構の本店と各支店、あるいは返済中の金融機関の機構窓口 〈返済中の利用者専用の電話番号〉 フリーダイヤル 0120‐0860‐16 |
・返済期間の延長 ・一定期間、返済額を軽減 ・ボーナス返済の見直し |
国民生活 センター |
・全国の最寄りの消費生活相談窓口の案内は「消費者ホットライン」 局番なしの188へ ・最寄りの消費生活センターの相談窓口につながらない場合は下記へ TEL:03‐3446‐1623 |
・相談の内容に応じて債務整理の方法などを説明したりアドバイスを行い、相談の内容に適した専門機関を案内している |
中小企業金融円滑化法とは
近年では、金融機関側も返済が厳しくなった住宅ローン利用者の事情を聞いてくれるようになっています。
いわゆる「中小企業金融円滑化法」は、2009年に施行され、13年に期限切れになりましたが、各金融機関では中小企業への資金供給に努めるとともに、個人向けの貸し付け条件の変更なども柔軟なスタンスをとることが努力義務として残っているのです。
たとえば、返済の負担を軽減するために、返済期間延長の相談に応じたり、返済を一時的に待ってくれたりすることもあります(ただし、金利が上がる可能性はあります)。
金融機関としても、いくら返済できないといっても担保不動産を処分するとなると、手続きが煩雑でもあり、安易に競売に出さないのが一般的です。
なお、フラット35では、入居後に所得の低下によって返済が困難となった場合など、一時的に住居を賃貸に出し、その家賃収入により返済を継続することが可能になっています。
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