躍進する韓国のコンテンツ産業、５年で倍増！衰退する日本

韓流コンテンツの躍進が止まりません。

動画プラットフォームやＳＮＳ（交流サイト）などオンラインで音楽やドラマが拡散し、２０２１年のコンテンツ輸出額は５年前の倍の１１５億ドル（約１兆３０００億円）に達する見通しです。

製造業に偏った産業の多角化に向けて政府が取り組んだ育成策の結果、韓国のコンテンツ産業は日本を圧倒する勢いを示しており、食品や化粧品などの輸出にも好影響をもたらしています。

韓国のコンテンツ輸出額は５年間で倍増

政府機関の韓国コンテンツ振興院が２１年のコンテンツ輸出額の試算を公表しました。

新型コロナウイルス禍による巣ごもり消費で躍進した２０年比で７％増となり、過去５年間で９２％増と大きく伸びました。

一方の輸入額は１９年時点で輸出の８分の１の水準で減少傾向が続いており、コンテンツ産業だけをみると大幅な輸出超過が続いています。

Ｋ―ＰＯＰは欧米市場で一つのジャンルを確立

２０２１年も堅調だったのが音楽分野です。Ｋ―ＰＯＰは欧米市場でも一つのジャンルを確立しました。

ＢＴＳ（防弾少年団）を筆頭に、ブラックピンクなどが続きます。

ユーチューブやファンサイトなどでの無料視聴で広くファンを増やし、楽曲購入やオンラインライブのチケット販売につなげています。

韓国ドラマは世界でも人気

輸出増の流れに拍車をかけたのが「イカゲーム」に代表される韓国ドラマです。

米ネットフリックスで配信開始から２８日間で１億４２００万世帯が視聴し、歴代最多視聴記録を塗り替えました。


ネットフリックスでは１０月中旬以降、非英語の番組の視聴ランキングでトップ１０に韓国作品が３～４本ランクインし続けています。

特に日本や東南アジア、中東などで韓国ドラマの視聴が多いです。

漫画は韓国勢がプラットフォームを握りつつある

日本のお家芸だった漫画も今や韓国勢がプラットフォームを握りつつあります。

ネット大手のネイバーとカカオが、スマートフォンで読みやすく縦にコマ送りする「ウェブトゥーン」で覇権争いをしており、両社のプラットフォームに世界の漫画家が作品を投稿する傾向が強まっています。

韓国は世界市場を狙って作品を制作する

韓国コンテンツ産業の特徴は、オンラインのプラットフォームを活用して世界でファンを獲得する点です。

創作段階から人口約５２００万人の国内市場ではなく、世界市場を狙って作品を制作する傾向も顕著です。

人口減少が始まった国内にとどまれば成長は難しいという危機感が強いからです。


他産業への波及効果も大きく、韓国製品の輸出拡大につながっています。

２０２１年の食品輸出額は初めて１００億ドルを突破。化粧品の輸出額は１０月までで既に前年を上回って過去最高を更新しました。


韓国では１９９８年に金大中（キム・デジュン）政権が「文化は２１世紀の基幹産業になる」とし、各大学に関連学科を整備するなどコンテンツ産業育成に乗り出した経緯があります。

新設学科出身者が音楽プロデューサーや俳優として活躍します。

こうした長期的視点での人材育成も韓流の躍進を支えています。

日本を超える韓国のコンテンツ産業

韓国はコンテンツ産業で日本をはるかにしのぐ勢いをみせています。

詳細な定義が異なるので単純比較は難しいですが、韓国の放送コンテンツ輸出額はすでに１９年時点で６億６８００万ドル（約７７０億円）と日本（５３０億円）を上回っています。

音楽分野では、Ｋ―ＰＯＰアーティストの所属事務所の韓国内売上高は３～４割程度で海外比率が高く、日本の音楽産業との違いは鮮明になっています。

まとめ

韓国の２０２１年のコンテンツ輸出額は５年前の倍の１１５億ドル（約１兆３０００億円）に達する見通しです。

製造業に偏った産業の多角化に向けて政府が取り組んだ育成策の結果、韓国のコンテンツ産業は日本を圧倒する勢いを示しており、食品や化粧品などの輸出にも好影響をもたらしています。


２０２１年も堅調だったのが音楽分野です。Ｋ―ＰＯＰは欧米市場でも一つのジャンルを確立しました。

韓国ドラマなどの映像も人気で、ネットフリックスでは１０月中旬以降、非英語の番組の視聴ランキングでトップ１０に韓国作品が３～４本ランクインし続けています。


日本のお家芸だった漫画も今や韓国勢がプラットフォームを握りつつあります。

ネット大手のネイバーとカカオが、スマートフォンで読みやすく縦にコマ送りする「ウェブトゥーン」で覇権争いをしており、両社のプラットフォームに世界の漫画家が作品を投稿する傾向が強まっています。


韓国コンテンツ産業の特徴は、オンラインのプラットフォームを活用して世界でファンを獲得する点です。

創作段階から人口約５２００万人の国内市場ではなく、世界市場を狙って作品を制作する傾向も顕著です。

人口減少が始まった国内にとどまれば成長は難しいという危機感が強いからです。


韓国はコンテンツ産業で日本をはるかにしのぐ勢いをみせています。