この記事では、「株価が変動する4つの要因」について解説していきます。
株式投資の基本は、安い時に買って、高いときに売ることです。
それを実行するためにも、どうなれば株価が安くなったり、高くなったりするのかを知らなければなりません。
この記事を読めば、それらの謎を解き明かすことができます。
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株価が変動する4つの要因
株価は、需要(買い手)と供給(売り手)のバランスによって決まるのですが、そうしたバランスをつくるさまざまな要因があって、株価は変動します。
株価を変動する要因は、主に下記の4つです。
- 景気
- 金利
- 為替
- 企業収益
それぞれわかりやすく解説していきます。
1.景気
景気は経済指標ともいえますが、国内の情勢に左右されるのは当然のことですが、現在はそれだけでなく、アメリカや中国、新興国のPMIやGDPに影響されて日本市場が変動するというケースもよくあります。
景気がよくなると株価は上がります。
それは生活に余裕が出てきて、預貯金から株式にお金が流れていく傾向があるからです。
PMI(購買担当者指数)
製造業やサービス業の購買担当者を調査対象にした、企業の景況感を示す景気指標のひとつです。 英語表記「Purchasing Manager's Index」の頭文字を取って、PMIと言われています。購買担当者に、生産や新規受注、受注残、雇用、価格、購買数量などをアンケート調査し、結果に一定のウエートを掛けて指数化したものです。
GDP(国内総生産)
GDPとは国内総生産のことで、一定期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスの付加価値のことです。GDPには企業が国外で生産した付加価値は含まれません。GDPは国の経済力の目安としてよく用いられています。
2.金利
金利の基準は各国や地域、それぞれの通貨単位により異なります。
通過を発行している国の経済状況や、その国の信用リスクなどにより決まっています。
一般的には、低GDPでデフレだと金利や低くなります。
インフレへの期待が低いと、「この国はなかなか経済成長しないのではないか?」と判断されるからです。
しかし、金利が低いと株価は上昇するとみられています。
金利が引き下げられると、銀行などに預けていてもあまり金利が付かないので、資金を株式市場に投資して運用しようという人が増えます。
そのため、株価が上がる傾向がみられるのです。
さらに金利が引き下げられると、投資に加えて消費も増え、生産も多くなります。
生産が増えればそれを生み出す労働力も必要になるため、雇用が拡大して景気が回復に向かうのです。
景気回復を目的に低金利政策を行うのは、そういう理論に基づいたものなのです。
金利が下がると住宅ローンの金利も低くなって不動産投資の需要が増え、銀行の金利も下がることで企業が資金を借りやすくなるので、投資も増えます。
それに、企業にとっては借入している金利負担が軽くなります。
企業の業績が上がると、株価が上がりやすくなります。すると投資家も潤って、消費の拡大につながります。
アベノミクスが行われた際に、高級時計や高級車の需要が増えたのはこうした背景があります。
そうして複合的に景気が向上していくのです。
株価は景気の先行指標ともいわれており、おおまかに半年後の景気の予想を表すとされています。
基本的に、景気が上向きの局面では株価も金利も上昇します。
そうして金利が高くなってくると、リスクを背負ってまで株式投資しなくても預貯金で資産を増やせるため、株式市場から資金が流出して株価が下がる傾向になるのです。
また、不景気の時には中央銀行が政策金利を下げることで、個人消費や企業の新規投資を喚起して景気回復対策をすることもあります。
とはいえ、金利が低いと銀行は利ザヤが稼ぎにくくなってしまいますから、思ったより市場にお金が回りにくくなります。
2000年代になって長らく、日本はそういう状態でした。
3.為替
そもそも為替とは、現金のやり取りをせずに金銭の取引を行うこと全般を指すのですが、ここで言う為替とは外国為替のことです。
外国為替、つまり二国間の金融取引の場合、その時々の通貨の価値によって、得をする企業、損をする企業に明暗が分かれます。
たとえば、円が他国の通貨よりも割安になる、いわゆる円安では、電気、自動車などと言った輸出企業にとっては追い風になり、収益の押し上げ要因になります。
また、日本を訪れる外国人旅行者が増えることで、ホテル、外食などのサービス業も恩恵を得ることができます。
輸出企業など、外国の通貨で金融取引を行う、いわゆる外貨建て資産を保有している企業なら、円安の差益も期待できます。
一方、円高の場合は原材料や製品の仕入れコストが低下するため、小売業や外食産業などの輸入業が好調になります。
為替は政策によっても大きく左右されます。
たとえば中央銀行、日本では日本銀行がいっぱい紙幣を刷ってお金の量を増やす、いわゆる量的緩和政策は自国の通貨を増やすので円安になるわけです。
また、日本の株式市場では、日本株の7割程度を買っているのが海外投資家です。
海外投資家にとっては日本企業の株価が上がっていても、円安が進行した場合には、たとえばドル建ての株価の上昇率はそれほどでもなく、割安に感じることもあるので、さらに株価が上昇する可能性が出てくるのです。
つまり、日本経済の行路や世界経済の天候によって株価は揺れ動いていくのです。
4.企業収益
株価の上昇が期待できるのは、まず、企業収益の上方修正です。
売上や利益が予想を上回るほど順調な時ですが、織り込み済みの場合は株価は期待ほどは上がらないこともあります。
また、上方修正が予想されていたのにしなかった場合は、失望売りで株価が下がることもありえます。
次に、新しい情報が企業から出た場合です。
新商品のリリース、新事業への着手、新工場の建設などで企業の増益や成長が期待できる時です。
さらに、増配や復配です。配当が増える時、復活する時は企業の業績がよいということだからです。
最後は割安感です。株価が売られ過ぎて業績より株価が割安になった場合です。
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