この記事では、資産運用について解説していきます。
金融教育の遅れている日本では、資産運用と聞くと「なんだかよくわからないけど怖い」「損をするかもしれない」といったネガティブな印象を持つ人が多くいます。
まず、最初にはっきりと言っておきたいのですが、「資産運用とギャンブルは違う」ということです。
どちらもお金を増やすことを目的にしていることに違いはありませんが、資産運用は「会社や国の成長にあやかり利益を上げる」ことを目指しています。
このポイントに大きな違いがあります。
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資産運用とは
資産運用とは、自身の持つ資産を投資し、効率的に資産を増やしていくことをいいます。
自身が保有しているの資産とは、現金や不動産、土地などのことです。
現金であれば、それを元手に株や債券、投資信託などを購入し、値上がり益や配当益を得ることで資産を増やすことが可能です。
不動産や土地が有るのであれば、それを売却したり貸し出すことで、売却益や賃料を得ることで資産を増やすことが可能です。
資産運用と投資の違い
資産運用と同じような意味を持つ言葉に、「投資」という単語があります。
「資産運用」と「投資」、両者の言葉の違いを明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか?
同じような意味と捉えて使っている人が殆どですが、この二つの言葉は意味合いが異なります。
「投資」とは事業や証券、株などに利益を得る目的で資金を投じることです。この場合、あくまでも目的は「利益を得る」ことになります。
一方、「資産運用」は文字通り自分の資産を運用することです。
「資産」とはお金や土地、建物などの財産のことであり、それを運用するということは、「自分の財産をうまく活用して増やしていくこと」になります。
そういう意味では、投資も資産運用の一種と言えますが、資産運用では利益を得ることよりも資産を増やすということが重要にななるため、できるだけリスクを取らない方法が求められると言えるでしょう。
資産運用におけるリスクとは
出典:SMBC日興証券
一般的に、「リスク」とは、将来のいずれかの時において何か悪い事象が起こる可能性をいいますが、資産運用の世界におけるリスクは違う意味で使われます。
資産運用の世界におけるリスクは、「リターンの振れ幅」のことを意味します。
では、リターンとは何か?
株式投資でリターンを説明すると、株式の買った金額と売った金額を差し引いて得られた利益率のことを指します。
この金額が大きい場合をリターンが大きいといった言い方をします。
リスクが高い運用
大きい収益が期待できる反面、大きな損失が発生する可能性もあります。
リスクが低い運用
期待できる収益は相対的に小さくても、リターンの変動幅も小さくなる傾向があります。
金融商品のリスクとリターンの関係
出典:投資の時間
上記の表は、代表的な金融商品(預貯金・債券・投資信託・株式)におけるリスクとリターンの関係です。
リスクとリターンには密接な関係があります。
リスクを低く抑えようとするとリターンは低下し、高いリターンを得ようとするとリスクも高まります。
つまり、「リスクが低くリターンが高い(ローリスク・ハイリターン)」の金融商品は存在しません。
資産運用とギャンブルの違い
資産運用は「お金がふえるか、損をすることもある」という点で、ギャンブルと比較されることもありますが、資産運用とギャンブルは本質的に目的や仕組みが異なります。
資産運用は、投資先の会社や国がその成長を目的として資金を集め、利益などを(応援の)対価として投資家が受け取ることになります。
一方、ギャンブルは娯楽が目的で、賭金から主催者の運営料を差し引いた金額を勝敗に応じて分け合うことになります。
資産運用やギャンブルには、利害の総和を分類した言葉に「マイナスサム」や「ゼロサム」、「プラスサム」などの分類があります。
プレーヤー全員の利益合計が、投資額に対してプラスになるときは「プラスサムゲーム」、プラスマイナスゼロになるときは「ゼロサムゲーム」、マイナスになるときは「マイナスサムゲーム」といいます。
資産運用は「プラスサムゲーム」
プラスサムゲームの代表例といえるのが、懸賞や買い物に伴うポイント、株式投資などです。
懸賞や買い物に伴うポイントは、スポンサーや販売会社自身が、広告やリピーター獲得のためにお金を払っているので、プレーヤー側としては、基本的に対価を払わず経済的価値を享受できます。
さまざまな意見はあるものの一般的に、株式投資はプラスサムゲームに分類されます。
なぜなら、世界経済は成長を続けており、今後も成長し続けると考えられているため、企業業績の期待を織り込む株価も、基本的には右肩上がりになるからです。
ギャンブルは「ゼロサムゲーム」「マイナスサムゲーム」
マイナスサムゲームの代表例といえるのが、宝くじ、競馬、パチンコなどです。
これらに共通するのは胴元 (運営側) が集めたお金から何割かを自分の懐に入れることです。その金額はそれぞれ異なりますが、いわゆる「還元率」が100%未満となるため、プレイヤーは勝つことが難しくなります。
ゼロサムゲームの代表例といえるのが、FXや仲間内の賭けごとなどです。
厳密に言えば、FXはFX会社の手数料 (スプレッド) があるので、若干マイナスサムであるが、分類上はゼロサムゲームと言って差し支えありません。
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