この記事では、「投資家に関する相場格言」について解説していきます。
相場の格言を知れば、投資を行っている時にも、相場に翻弄されずに上手に立ち回ることができるようになります。
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相場師は孤独を愛す
投資の世界でもビジネスの世界でも、他の人と同じことをしていたのでは、大きな成果を上げることはできません。
他の人が気付かないことに気付き、他の人がやらないことをやれば、成功する確率が高くなるのです。
相場の名人になるためには、他人の意見(多数の意見)に付和雷同せず、自分の信念に基づいて投資をしなければなりません。
となれば、相場の名人(相場師)は、好むと好まざるとにかかわらず、孤独にならざるを得ないのです。
「相場巧者は孤独を愛する」ともいいます。
名人は相場の恐さを知る
投資の名人・達人は、相場の魅力も怖さも知り尽くした人のことです。
魅力だけ知って恐さを知らなければ、向こう見ずな投資を行って大失敗をする可能性があります。
また、恐さだけ知って、魅力を知らなければ、投資を敬遠してしまうことになります。
魅力と恐さを知り尽くしていれば、細心の注意を払ってリスクを避け、魅力的な成果をできるだけ安全・確実に手に入れる方法を考え出すことができます。
勝つことのみ知りて負くることを知らざれば、害その身に至る
徳川家康の有名な言葉です。
負けた経験のないものは、戦の恐さを知らず、無鉄砲な行動を取るため、最後は自分で墓穴を掘ることになる、という意味になります。
投資でも失敗した経験のないものは、向こう見ずな投資を行って、大損し、自滅することが多いのです。
徳川家康は何度も戦に敗れ、命からがら逃げた経験を持っています。
その時の情けない体験を忘れないようにと、情けない自分の姿を絵師に描かせて残しているほどです。
しかし、家康はそのような敗戦の経験を活かして、最後は天下取りに成功しています。
相場師は相場で身を滅ぼす
相場師は相場で一時、大儲けするものの、相場にのめり込み過ぎて最後は大損し、すべてを失い、株式市場から去っていくケースが多いです。
誠備グループ、秀和、コーリン産業、是川銀蔵、その他、かつて一世を風靡した相場師の大半は、いずれも最後には失敗して大損し、株式市場から消えています。
人は、苦手な分野では慎重になるため、大きな失敗はしませんが、得意な分野では自信過剰に陥って、致命的な大失敗をしがちなのです。
日本のことわざにも同じような言葉があります。
「猿も木から落ちる」「河童の川流れ」などがそれに当たります。
相場に淫することなかれ
相場に淫(いん)することなかれ。
相場にのめり込む(溺れる)ことなかれ、という意味です。
アルコール、ニコチン、麻薬などにのめり込んで中毒になって苦しむ人も少くないですが、株式投資も度を過ぎて打ち込むと、中毒状態に陥ることがあります。
常に株式を売り買いしていないと落ち着かない、株式投資に熱中しすぎて他のことが手につかない、という状態になると要注意です。
相場の器用貧乏
いろいろな相場テクニックに長けていて、相場解説をさせると超一流だが、株式投資で大きな成果を上げることができない人のことです。
いろいろなテクニックを使いこなせる器用な人は、目先の相場を泳ぐのは得意ですが、長期的視点に立って気長に投資することが苦手で、結果として相場で大きな利益を上げることが難しいのです。
「器用貧乏」という格言は存在しており、相場という言葉を付け加えてものになります。
器用貧乏=なまじ器用にいろいろの事がこなせるために、かえって大成しないこと。
理屈上手の商い下手
理屈を言わせると立派なことを言うが、いざ株式投資を実践するとなると、失敗ばかりするという人のことです。
しかし、ケインズ以外の経済学者が株式投資を行えば、その多くは失敗していたのです。
相場の世界では、なかなか経済学理論通りに動いてくれないのです。
理論家は理路整然と曲がるなり
理論家は理論に基づいて投資を行うため、失敗するときも理路整然と失敗し、失敗した理由を理路整然と説明することができます。
相場はなかなか理路(理屈)通りにいかない。
理論倒れになりがちな理論家を皮肉った言葉です。
理路整然=文章や話が、秩序立てた論理で展開されているさま。
知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は恐れず
知者は惑わず、仁者(じんしゃ)は憂(うれ)えず、勇者は恐れず。
道理をわきまえている人(知恵のある人)は迷うことなく、自分に打ち勝つ人徳のある人は心配せず、勇気のある人は何事も恐れない、という意味です。
「論語」の言葉です。
これを株式投資にあてはめると、相場についてよく知っている人は迷うことなく、意志の強い人は心配せず、勇気のある人は恐れることなくタイミングよく、株式投資を行うことができる、ということになります。
君子は豹変する
君子(くんし)は豹変(ひょうへん)する。
君子(教養のある人格者)は自分の考えや行動が間違っていることがわかれば、すぐに考え方や行動を変えることができます。
君子ではない大半の人は、自分の考えや行動が間違っていることをなかなか認めようとせず、間違った道を進み続けて失敗することが殆どです。
自分の判断が間違った時には、それを素直に認めて、判断を変更する柔軟性が投資家には何より必要なのです。
『易経(えききょう)』に出てくる言葉です。
過ちて改むるに憚ることなかれ
過(あやま)ちて改むるに憚(はばか)ることなかれ。
間違いに気がついたら、それを改めるのに気兼ねすることはない、という意味です。
『論語』の中に出てくる言葉ですが、人生の生き方だけでなく、投資の際の心構えとしても使われています。
過ちて改めざる、是を過ちと謂う
過ちて改めざる、是(これ)を過ちと謂(い)う。
間違いに気がついても改めない、これを過ちという、という意味です。
『論語』の言葉です。
相場を見通し、銘柄選択が間違っていることに気がついたら、間違いを認め、すぐに反対売買して、損失を最小限に食い止めるのがベストの選択となります。
戦わざる者は勝たず
戦わずして勝利は得られない。
事業でも投資でもチャレンジしなければ、成功することはありません。
損せぬ人に儲けなし
ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、大きな利益を得られる投資対象は、損するリスクも大きいです。
逆に、損を恐れる人は、儲けも少なくなります。
ただし、投資対象となるものを徹底的に研究すれば、そのリスクを低く抑えることは十分可能です。
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