この記事では、ファンダメンタル分析の一つ、「売掛金回収率」について解説していきます。
売掛金回収率を理解すれば、企業の「収益性」を知ることができます。
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売掛金回収率とは
売掛金回収率は、「売上高」と「売掛金」の比率を表したものです。
比率にして表すことによって、他社との比較が可能になり、優れた会社を簡単に発見することができます。
売掛金回収率では、会社がきちんと売掛金を回収できているかがわかります。
売り上げは商品を売りさえすれば計上することができ、利益とすることができます。
しかし、売った相手が会社であれば、通常は1~2ヵ月ほど経たないとでお金を貰うことができないので、それまでは売掛金として計上されます。
その後、約束どおり取引先が売掛金を支払てくれれば何の問題もありませんが、いろいろと言い訳をして売掛金の支払いを長引かせたり、最悪の場合は取引先が倒産して売掛金を回収できないことだってありえます。
このような場合、利益は出ているけど売掛金が回収できていない、つまり儲かっているけどお金がないということになります。
売掛金回収率を見れば、上記のような会社が一目でわかります。
売上高とは
計算式に必要な「売上高」について解説していきます。
売上高とは、会社が商品やサービスを提供することにより得られる、売上金額の総額のことです。
たとえば、単価が100円で販売している商品が1つ売れると、売上高は100円となります。また、決算期間(ある1年間)に商品が10個売れると、1,000円の売上高が計上されます。
売掛金とは
計算式に必要な「売掛金」について解説していきます。
売掛金とは、会社が販売する商品の販売やサービスの提供など、通常の営業取引で生じた代金のうち、未収のものを計上する勘定科目です。
まず「売掛金の計上」を行い、売掛金の入金が確認できたら、「売掛金の入金消込」作業を行います。
ただし、売掛金が回収不能になった時には「貸倒損失」で損失処理をすることになります。
売掛金回収率の計算式
売掛金回収率の計算式は下記のとおりです。
$$売掛金回収率(%)={(売上高÷12ヵ月)÷売掛金}×100$$
売掛金回収率(%)は高いほど、売掛金をきちんと回収できていることになります。
売掛金回収率の計算に必要な「売上高」と「売掛金」
売掛金回収率を求めるのに必要なのは、「売上高」と「売掛金」です。
計算式に必要な「売上高」は『損益計算書』に記載されています。「売掛金」は『貸借対照表』に記載されています
損益計算書と貸借対照表は、会社のホームページへ行き、IR情報から確認できます。
現在の貸借対照表では売掛金の個別額は見ることができず、「受取手形及び売掛金」となっていることが多いです。そのため、純粋な「売掛金回収率」を求めることができません。
売掛金回収率を比較する
売掛金回収率を他社と比較する方法を解説していきます。比較する会社には、ふさわしい会社を選ぶ必要があります。
比較会社は会社四季報で確認できる
目当ての会社を他社と比較するときに便利なのが、「会社四季報」です。
会社を比較するときに重要なのが、「同業種」であることと「会社規模」が近いことになります。
会社四季報には、上記の条件に当てはまるライバル企業を掲載しています。
関連記事
比較会社を実際に調べてみる
四季報を使えば、比較するのに相応しい会社を簡単に調べることができます。
セブン&アイ・ホールディングスの場合、比較会社は「ローソン」「ファミマ」「イオン」になります。
まとめ
売掛金回収率では、会社がきちんと売掛金を回収できているかがわかります。
売掛金回収率は、「売上高」と「売掛金」の比率を表したものです。
比率にして表すことによって、他社との比較が可能になり、優れた会社を簡単に発見することができます。
売った相手が会社であれば、通常は1~2ヵ月ほど経たないとでお金を貰うことができないので、それまでは売掛金として計上されます。
その後、約束どおり取引先が売掛金を支払てくれれば何の問題もありませんが、いろいろと言い訳をして売掛金の支払いを長引かせたり、最悪の場合は取引先が倒産して売掛金を回収できないことだってありえます。
売掛金回収率を見れば、売掛金をきちんと回収できているかが一目でわかります。
業種によって売掛金回収率は異なるので、他の会社と比較するときは同業種で行う必要があります。
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