親子2人で住宅ローンの責任を負うことになる借り方には、「親子ペアローン」と「親子リレーローン」というものがあります。
どちらも2人で借りることになるのですが、その違いはどこにあるのでしょうか。
この記事を読めば、双方のメリット・デメリットを知ることができます。
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二世帯住宅に最適な「親子ペアローン」
同居する親と子(義理でも可)が「ペアローン」や「リレーローン」を利用することによって、借入可能額を増やせる可能性があります。
「親子ペアローン」は夫婦の場合と同様に、1つの物件に対して、親子とがそれぞれの収入に対してローンを組む方法です。
たとえば高齢で収入も限られる老夫婦が子供と家族と二世帯住宅を建てたいときなど、住宅ローンを一緒に借入れることで、融資額を広げることが可能です。
また、返済負担分に応じて、親子双方に住宅ローン控除が適用されます。
団体信用生命保険はそれぞれが加入して、親が死亡したときには、親の債務は免除されますが、子の債務は残ることになります。
ただし、親子ペアローンを取り扱う金融機関は限られるうえに審査も厳しくなる傾向にあります。
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借入期間を長くできる「親子リレーローン」
一方の「親子リレーローン」は、親が主債務者となり、子が連帯債務者となってローンを組む方法です。
親子の収入を合算し、毎月返済額を抑えることで希望の借入額を受けることが可能になります。
最初は親から返済が始まり、将来的に子を後継者として引き継ぐことになります。
親子リレーローンの最大のメリットは、子の年齢を基準にするため借入期間を長くできることです。
たとえば子が 44歳以下であれば 35年返済が可能になります(子が学生やフリーターなどの場合は、原則、借りられません)。
なお、返済がこの返済口座へと変わるタイミングは金融機関によって異なります。
団体信用生命保険の扱いも金融機関によりさまざまです。
子だけが加入になる場合、親の死亡時には子が残りの債務の全額に対して支払い義務を負うことになります。
また、住宅ローンは契約者が住むことが条件ですから、親と子の両方が当該の物件に住む必要があります。
さらに、将来子が別にマイホームを持ちたいと思っても、リレーローンを完済していないと、新たに住宅ローンは借りられません。
借り換えもしにくいので注意してください。
家は共同名義にするのが一般的ですが、登記や贈与税の問題が絡むので専門家に相談したほうがいいです。
親と子の二世帯で住宅ローンを返済していくため、借入時の金利が返済期間中ずっと固定される全期間固定金利型がおすすめです。
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親子ペアローンと親子リレーローンの違い
親子ペアローン | 親子リレーローン | |
ローンの契約数 | 2本 | 1本 |
ローンの債務者 | 最初から双方で返済 | 最初は親、その後子が返済を引き継ぐ |
団体信用生命保険 | 親子ともに加入 | 子が加入するのが一般的 |
住宅ローン控除 | それぞれの負担割合分に応じて2人とも適用される | 持分による返済負担分に応じて2人とも適用される |
メリット | ・親子でそれぞれの収入に対してローンを組むので、融資額を広げることが可能 ・2本のローンなので親子とも住宅ローン控除が適用される |
・子の年齢が基準になるので、親が高齢でもローンが組める ・返済期間を長くでき、毎月返済額を抑えることで単独債務よりも希望の融資額を受けやすい ・ローンを1本にできるので保証料、手数料が余計に発生しない |
デメリット | ・収入合算者は連帯保証人になり、主債務者が返済できなくなると返済義務を負うことになる ・2本のローンになるので諸費用が高めになる ・二世帯住宅に住んでいた親に財産がない場合、相続では兄弟ともめることがある(リレーローンも同様) |
・団信への加入が子になる場合、親が亡くなっても全額の債務が残る ・子が将来、住宅ローンを組もうと思っても借りられないことがある ・借り換えがしにくい |
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