住宅ローンを借りるためには、審査に通る必要があります。
審査は「事前審査(仮審査)」と「本審査(正式審査)」の2回行われ、本審査が住宅ローンの正式な申し込みとなります。
この記事を読めば、住宅ローンの「審査の基準」「事前審査と本審査の違い」などを知ることができます。
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審査基準は「担保価値」や「収入」だけでは決まらない
提携ローンにせよ、非提携ローンにせよ、住宅ローンを借りるには、金融機関の審査に通らなければなりません。
審査は「希望の融資額を返済する能力が申込者にあるか」を見極めるために行われます。
このことから、審査項目は多岐にわたります。主な項目は下記のとおりです。
- 物件の担保価値
➝ 返済不能時にいくら回収できるのか - 収入
➝ 月々いくらくらい返済できそうか - 他の借金の額
➝ 返済に回せる金額のうち、住宅ローンの返済に充てられるのはいくらくらいか - 個人信用情報や税金の納付状態
➝ 過去に問題を起こしていないか。約束が守れるか - 勤め先と勤務形態
➝ 安定した収入が見込めるか - 完済時の年齢や健康状態
➝ 最後まで返済し切れるか
上記のことを総合的にチェックして判断をします。
ですから、仮に年収が600万~700万円あっても、クレジットカードの引き落とし口座への入金が遅れ、過去の何度も引き落としに間に合わないようなことがあると、審査に通らないケースも出てきます。
金融機関ごとに審査基準は異なる
続いて審査の流れを見てみましょう。
購入したい物件と希望の住宅ローン商品が決まったら、金融機関の窓口やネットから借入の申込みを行います。
審査は大きく2回あって、まず正式に契約を結ぶ前段階として「事前審査(仮審査)」があります。
提出する書類等は収入や勤続年数など簡単なもので、融資が可能かどうか、おおまかな当たりをつけるものです。
事前審査を通過すると、「本審査」に進みます。
販売会社と物件の売買契約を結んだ後、金融機関に正式に融資を申し込んで行われます。
事前審査よりもチェックは細かく、審査の結果、希望借入額に届かなくても、自己資金で不足分を賄えるのであれば、融資を受けることが可能です。
なお、金融機関はもちろん、保証会社も何社もあって、審査基準はそれぞれです。
そのため、ある金融機関の住宅ローンで審査に落ちたとしても、ほかの金融機関で似た条件の住宅ローンを申し込んだところ、あっさりと審査が通ることも珍しくありません。
一つがダメでも、簡単にあきらめる必要はりません。
事前審査と本審査の主な違い
〈それぞれの審査に必要な書類〉
種類 | 審査段階 | 必要書類 | 入手先 |
申込に 関する書類 |
事前審査 | ・事前審査申込書(インターネットでも入手可能) ・個人情報および個人信用情報の取り扱いに関する同意書 |
金融機関 |
本審査 | ・住宅ローンの「借入申込書」 ・団信信用生命保険申込書兼同意書 |
||
本人確認 書類 |
事前審査 | ・免許書、パスポート、 マイナンバーカードのコピーなど |
市役所役場など |
本審査 | ・住民票、印鑑証明書など | ||
収入に 関する書類 |
事前審査 | ・源泉徴収票、確定申告書のいずれか | 個人(紛失時は勤務先、税務署) |
本審査 | ・住民税課税証明書、特別徴収税の決定通知書、 納税証明書(金融機関が指定するもの) ・職務経歴書、給与明細書、給与証明書 (個人または勤務先が制作)など |
・住民性:市町村役場 ・特別徴収税:個人 ・納税証明書:税務署 |
|
物件の 確認書類 |
事前審査 | ・販売用のチラシ、パンフレット、間取り図 | 販売会社、不動産会社など |
本審査 | ・不動産売買契約書、重要事項説明書のコピー ・謄本、公図、地積測量図、住宅地図 ・工事請負契約書・見積書、平面図、 配置図(金融機関が指定するもの)など |
・契約書:不動産会社など ・謄本など:法務局 ・工事請負契約書など:施行会社、設計者など |
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その他 | ・他に借り入れがある場合は、返済予定表のコピーなど |
事前審査(仮審査)
- 用意する書類
➝ 本人確認書類、収入証明書類など、その人自身の情報についての書類が中心。実際の提出書類は少ない - 審査内容
➝ 返済負担率(収入に占める返済額の割合)、借金の有無、個人信用情報など。簡単な担保の評価もあるが、申込者の返済能力の確認が中心 - 審査にかかる日数
➝ 翌日~1週間程度
本審査
- 用意する書類
➝ 本人確認書類、収入証明書などのほか、物件に関する書類など、細かいものが必要。実際に書類を提出する - 審査内容
➝ 事前審査の審査項目に加えて、物件の担保価値や健康状態(団信に加入できるか否か)など。融資予定の資金の回収リスクの評価が中心 - 審査にかかる日数
➝ 1~3週間
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