住宅ローンの金利タイプ大きく下記の3つがあります。
- 全期間固定金利型
- 変動金利型
- 固定期間選択型
しかし、こうした分類とは別に、住宅ローンの広告などでは「店頭金利」「基準金利」「適用金利」「優遇金利」など、さまざまな”金利”の付く言葉が登場します。
これが住宅ローンという商品の内容をわかりづらくしている最大の要因なのですが、整理してしまえば誰にも理解することができます。
各金融機関でバラバラの用語を使っているため、難しそうに見えるだけです。
意味さえ知ってしまえば、拍子抜けするくらい簡単に広告などの商品説明が理解できるようになります。
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店頭金利・基準金利・適用金利・優遇金利・当初金利などの違い
店頭金利・店頭表示金利・基準金利・標準金利の意味
まず、よく使われる「金利」の用語として押さえておきたいのは、金利の「定価」を表す言葉と値引き後の「実売価格」を表す言葉です。
いずれも同じ意味の言葉です。
各金融機関が金利タイプごとに毎月決めている、住宅ローンの基準となる金利のことを指します。
住宅ローン商品の「定価」と考えて差し支えありません。
定価ですから、各金融機関が独自に設定します。
また、金利動向等によって、返済中に変わる可能性があります。
変動金利の場合、その際に上昇していればダイレクトに負担が増大することになります。
適用金利・優遇金利・借入金利・表面金利の意味
上記のものが住宅ローンを貸し出す時の実際の金利です。
言わば、店頭金利などの「定価」から値引きした後の「実売価格」です。
いくら値引きしてもらえるかは、商品の種類や借り手の返済能力(=安心感)で変わってきます。
なお、この際の値引き幅を指すのが下記の用語です。
優遇幅・引き下げ幅・▲%優遇の意味
実際に貸し出す際に、店頭金利等の「定価」から何%値引きできるかを表す言葉です。
つまり、「店頭金利−優遇幅=適用金利」という関係になります。
多くの場合、「優遇幅▲〇%~〇%」というように幅がありまが、これは借り手によってなびき幅が異なることを意味しています。
また店頭金利などの「定価」と違って、金利動向によって返済中に優遇幅が変わることはありません。
ただし、「当初10年は▲〇%、以降は▲〇%」というように、契約内容で当初とそれ以降で優遇幅が変わることになっているものもあります。
「当初」が出てきたら要注意
「当初10年は▲〇%、以降は▲〇%」と記しましたが、じつはこのように「当初金利(当初適用金利、当初優遇金利)」と、返済を開始してから数年後の優遇幅が違うものは固定期間選択型に多く、注意が必要です。
たとえば、Aさんが適用金利2.3%、適用金利0.8%の10年固定の住宅ローンを借りたとします。
言うまでもなく、当初10年間は金利0.8%で返済。
この際の優遇幅は「店頭金利2.3%−適用金利0.8%」で▲1.5%です。
10年間の固定期間終了後、Aさんは再度固定金利を選択しました。
この時の店頭金利はわずかながら上昇していて2.5%。
適用金利は1.5%が引かれて1.0%になると思っていたところ、実際に提示されたのは1.9%という驚くような金利。
そこで、10年前の広告をよく見てみると、下の方に小さな文字で「固定期間終了後から完済まで、店頭金利より▲年0.6%」とあり、なんと優遇幅が10年後に、「1.5%−0.6%=0.9%」と約1%も減る商品だったのです。
このように当初の優遇幅が大きく、固定期間終了後などに小さくなるタイプの商品を「当初型」といい、それに対して完済まで優遇幅が継続する商品を「全期間型」といいます。
こちらも金融機関によって、たとえば当初優遇型の場合、「当初引き下げプラン」「ぐんとうれしい」など呼び名はさまざまですので、内容で判断しましょう。
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