住宅ローン

【住宅ローン】短期の固定金利選択型の注目点をわかりやすく解説

【民間住宅ローン】短期の固定金利選択型の注目点をわかりやすく解説

固定金利選択型ローンでは、「10年固定」のほかに、「2年」から「5年」など、短い期間の固定金利特約がついたタイプもあります。


なかには、0.5%前後という非常に低い金利水準を提示しているところもありますが、確認しておくべき点は多いです。



住宅ローンについて学べるおすすめの本 9選!人気ランキング 【2024年版】

住宅は非常に大きな買い物です。絶対に失敗したくないと考えている人が殆どでしょう。そのために必要なのは事前のリサーチです。この記事でおすすめする本は、住宅ローン・住宅購入で失敗しないための情報が詰まった ...

続きを見る



通期優遇型での利用が不可欠

通期優遇型での利用が不可欠

下表の上図は、「通期優遇型」で「3年固定」を利用した場合の例です。

どの金利タイプも基準金利からの金利優遇幅はすべて同じで、これがずっと続きます。

すなわち、魅力的な「固定金利選択ローン」です。


「3年固定」の特約期間が終わった後の金利水準が現在と変わらなかった場合、4年目以降も今と同じ水準で自由に金利タイプを選ぶことができます。

たとえば、「この3~4年、金利は上がらないだろうが、もう少し先には上昇するだろう」と思う場合、いまは適用金利が最も低い「3年固定」を選び、4年目以降は「10年固定」などを選ぶという方法も視野に入ります。

このほうが当初の3年間、低い金利で借りられるからです。


一方で、下図は「当初優遇型」のうち、条件が非常に良くない例です。

当初の3年間は「0.5%」というさらに低い金利が適用されますが、4年目以降の金利優遇が少ないため、その後の適用金利は大幅にアップします。


とくに、変動金利型に移行すると「優遇なし」となる点が最大の注意点です。

このような金融機関もいまだにあるため、注意が必要です。



「3年固定」の4年目以降の状況を想定すると


「通期優遇型」の例

金利タイプ 借入当初(現在) 固定期間終了後の金利優遇
基準金利 金利優遇 適用金利 特約を継続 変動金利に移行
3年固定 2.45% ▲1.85% 0.60% ▲1.85% ▲1.85%
5年固定 2.55% 0.70%
変動金利型 2.475% 0.625%

ケース 3年後の選択 4年目以降の適用金利 上昇幅
⇨ 3年固定 0.60%(2.45%−1.85%) ±0%
⇨ 5年固定 0.70%(2.55%−1.85%)
⇨ 変動金利 0.625%(2.475%−1.85%)




「当初優遇型」のうち最も利用を避けたい例

金利タイプ 借入当初(現在) 固定期間終了後の金利優遇
基準金利 金利優遇 適用金利 特約を継続 変動金利に移行
3年固定 2.70% ▲2.20% 0.50% ▲1.00% 優遇なし
5年固定 2.80% 0.60%
変動金利型 2.475% ▲1.85% 0.625%

ケース 3年後の選択 4年目以降の適用金利 上昇幅
⇨ 3年固定 1.70%(2.70%−1.00%) +1.20%
⇨ 5年固定 1.80%(2.80%−1.00%) +1.30%
⇨ 変動金利 2.475%(2.475%−0%) +1.85%


金利水準が同じでも、4年目以降の適用金利は大幅にアップしてしまう。



特約期間終了後の金利優遇などで明暗

特約期間終了後の金利優遇などで明暗

「当初優遇型」の固定金利選択型ローンを利用する場合、固定金利の特約期間が終わったあとは、変動金利型に移行するのがセオリーです。

優遇がなくなったり、少なくなる場合は、非常に不利だと理解しておきましょう。

とくにこのような商品設計の金融機関では、基準金利自体もかなり高い場合が多く、そうなるとダブルパンチの状態となります。


不利な条件の固定金利選択型ほど、将来の金利優遇などはホームページやチラシに記載されていない場合が多いので、十分に注意しましょう。



住宅ローンについて学べるおすすめの本 9選!人気ランキング 【2024年版】

住宅は非常に大きな買い物です。絶対に失敗したくないと考えている人が殆どでしょう。そのために必要なのは事前のリサーチです。この記事でおすすめする本は、住宅ローン・住宅購入で失敗しないための情報が詰まった ...

続きを見る

【まとめ】住宅ローンの金利にまつわる情報をわかりやすく解説

住宅ローンを理解するうえで金利は避けては通れないものです。住宅ローンの情報の9割は金利に関わること、と言っても過言ではないほど重要です。この記事では、住宅ローンの金利にまつわる基礎的な情報を網羅してい ...

続きを見る




-住宅ローン
-