ファンダメンタル分析

売上債権回転期間とは?売上債権回転期間の目安と計算式

売上債権回転期間とは?売上債権回転期間の目安と計算式

この記事では、ファンダメンタル分析の一つ「売上債権回転期間」について解説していきます。


売上債権回転期間がわかれば、売掛金が現金化するまでの平均的な期間がわかります。


売上債権回転期間は、企業の「収益性」がわかる経営指標です。


 

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売上債権回転期間とは

売上債権回転期間とは

売上債権回転期間とは商品を販売してから売上債権を回収するまでにかかる期間を示した指標です。

期間は(月)や(日)で求めるのが一般的です。


売上債権回転期間は期間が短ければ短いほど現金化するのが早いことを意味します。

売上債権回転期間は短ければ短いほど良い経営指標です。


売上債権とは

売上債権とは、「売掛金」「受取手形」のことです。

商品やサービスを提供し、その代金がまだ未納の状態ということです。

  • 売掛金
    ➝ 商品やサービスを販売したときの、代金を受け取る権利。

  • 受取手形
    ➝ 売掛金を約束手形の形で受け取って、支払いの強制力を高めたもの。


売上債権回転期間の計算式

売上債権回転期間の計算式

売上債権回転期間の計算式は下記のとおりです。

$$売上債権回転期間(月)=〔売上債権÷(売上高÷12)〕×100$$

$$売上債権回転期間(日)=〔売上債権÷(売上高÷365)〕×100$$


売上債権回転期間は期間が短ければ短いほど現金化するのが早いことを意味します。

数字が少ないほど良い状態です。


売上債権回転期間を実際に計算してみる

トヨタ自動車 売上高

トヨタ自動車 貸借対照表

売上債権回転期間を実際に計算してみましょう。


計算式に必要な「売上高」は『損益計算書』、「売上債権」は『貸借対照表』に記載されています。

損益計算書と貸借対照表は、会社のホームページへ行き、IR情報から確認できます。


今回は、トヨタ自動車の決算書を使って売上債権回転期間を計算していきます。

2019年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結)

$$〔568,156÷(30,225,681÷12)〕×100=22.55(月)$$


トヨタ自動車の売上債権回転期間(月)は22.55でした。



売上債権回転期間の比較方法

売上債権回転期間の比較方法

売上債権回転期間を他社と比較する方法を解説していきます。比較することで売上債権回転期間の目安がわかります。


比較する会社には、ふさわしい会社を選ぶ必要があります。


比較会社は会社四季報で確認できる

会社四季報、比較、会社総資本回転率とは・目安・業種別平均・計算式、ファンダメンタル分析

目当ての会社を他社と比較するときに便利なのが、「会社四季報」です。


会社を比較するときに重要なのが、「同業種」であることと「会社規模」が近いことになります。


会社四季報には、上記の条件に当てはまるライバル企業を掲載しています。



売上債権回転期間を実際に比較してみる

利益剰余金比率を使って実際に比較してみましょう。


トヨタ自動車の場合、比較会社は「日産自動車」「ホンダ」「スズキ」になります。

比較データは2019年の1年間です。

売上債権回転期間(月)の比較
トヨタ自動車 22.55
日産自動車 53.10
ホンダ 59.51
スズキ 138.14



まとめ

まとめ

売上債権回転期間とは商品を販売してから売上債権を回収するまでにかかる期間を示した指標です。


売上債権回転期間は期間が短ければ短いほど現金化するのが早いことを意味します。

期間が長ければ長いほど、販売してから手元にお金が来るまで待たされることになります。

つまり、手元の現金が減少するので、資産が潤沢にない会社は次のビジネスや商品を作るのに元手がない状態に陥ることもあります。


売上債権回転期間は短ければ短いほど良い経営指標です。


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