住宅ローンの金利は経過とともに変化します。
そのため、借入時の金利よりも市場の金利が低下しているというのはよくあることです。
そのような場合は、「借り換え」や「金利交渉」によって現在の住宅ローンの金利負担を軽減することができます。
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借り換えとは
借り換えとは、金融機関から新規に融資を受け、別の金融機関から融資を受けていた既存の借入を返済することです。
たとえば、A銀行から 1000万円を金利 2%で借りている時に、B銀行から 1%の金利で借り入れてA銀行の返済に充てることです。
こうすることによって借入金利を下げるメリットがあります。
借り換えを考えてもいい人
住宅ローンは借入当初の計画通りに返済していけるでしょうか。
数年経つうちに金利情勢が変わる可能性もあり、金利上昇で返済負担が大きくなる前に、住宅ローンを見直してみる必要も出てきます。
借り換えが人気になる原因は、以前の高い金利で借りていた人が現在の超低金利の恩恵により、100万円単位の大きな負担軽減ができるからです。
たとえば、借り換えを考えてもいいのは下記のような人です。
また借り換えをきっかけに、リフォーム資金を借り入れるケースも増えています。
このように、自分のライフプランの変化にともなって、返済額やリスクを抑える工夫をしていくと、住宅ローンという商品を上手く使いきることができます。
住宅ローンは見直しが重要
たとえば現在、住宅ローンの残債が 3000万円あり残存期間25年、全期間固定金利 1.5%とした場合、1.2%の金利への借り換えを行うと約104万円の負担軽減となります。
借り換えはこのような大きな効果が期待できる一方で、手間と費用がかかるのがネックになります。
その点、後述する「金利交渉」や「繰り上げ返済」のほうが手軽なこともあり、どちらの方法を実行するかは借り手しだいです。
そこで、もし金利交渉ができなかった場合、借り換えという方法もあることを覚えておくとよいでしょう。
金利交渉と借り換えの3つのステップ
金利交渉はその名のとおり、金融機関に交渉して金利を下げてもらう方法です。
借り換えと違って費用負担がほとんどなく、手続きも簡単なのがメリットです。
時期的には金融機関の期末にあたる2~3月、8~9月が決算期の目標額に達していないケースもあるので、新規借り入れには比較的有利といえます。
一般的に、金利交渉だけではうまくいかないこともあり、借り換えとセットで、下記の3つのステップを踏むとよいです。
それぞれわかりやすく解説していきます。
step
1他行の住宅ローンの金利等を比較
新規借り入れと同様に借り換えにも勤続年数や年収について融資基準があるので、自分に合った金融機関を選びましょう。
step
2借り換えが本当にお得かどうか比較
同時に諸費用の負担についても見積もります。
step
3返済中の銀行に金利引き下げ交渉
できればA銀行の事前審査を受けておくと、現在の金融機関での交渉が有利になります。
このように、借り換えに真剣に取り組んでいる姿勢を示すことが大切です。
金利交渉の成功ポイント
基本的に金利交渉への対応は金融機関によりますが、ネット銀行や信託銀行などは、まず無理と思ったほうがいいでしょう。
金利交渉は、金利の優遇幅の範囲内での引き下げになります。
その範囲内でどのくらいの金利引き下げに応じてくれるかは、容易には判断できません。せいぜい0.2%程度の引き下げが限界です。
本来の借り換えのメリットの30%程度が限界でしょう。
より金利を下げてもらいたいなら、厳密な交渉材料が必要です。
一般的に借りている人が金利交渉する場合、借り換えのほうが負担軽減の効果は高くなりますが、手間やコストをかけずに住宅ローンを見直したいという人には向いているといえます。
住宅ローン、3つの見直し策
住宅ローンの見直し策には下記の3つがあります。
- 繰り上げ返済
- 金利交渉
- 借り換え
繰り上げ返済 | 金利交渉 | 借り換え | |
金利 | 金利自体は変わらないが、元金が減る分の利息を削減できる | 借り換えほど安い金利にはできないことが多い | 審査などがあるが、時間をかければ安い金利にできる |
コスト | 手数料の無料サービスが多い。インターネットで手続きすればコストはかからない | コストはかからない | 借り換えのための諸費用分が数10万~100万円以上 |
手間 | インターネット経由で、24時間の申込みが可能。地銀の一部、信用金庫で不可のこともある | 必要な書類が少なく、手間がかからない | 必要書類を集めたり、金融機関に足を運んだりと手間がかかる |
その他 | 余剰資金に合わせて返済期間または返済額のいずれかを軽減できる | 現在の返済方法などは維持されるため面倒なことはない | 借り換えにともない金利タイプを変えたり、ミックス返済にするなど、返済方法を工夫できる |
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