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フリーキャッシュフローとは?フリーキャッシュフローの意味と計算式【その④】

決算書 キャッシュフロー計算書 フリーキャッシュフロー

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この記事では、キャッシュフロー計算書の「フリーキャッシュフロー」について解説していきます。


キャッシュフロー計算書は、損益計算書貸借対照表と並び「財務三表」の一つとして重要視されています。


 

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フリーキャッシュフローとは

フリーキャッシュフローとは

フリーキャッシュフローとは、「フリー」の文字通り会社が自由に使えるお金になります。


例えば、会社に1,000万円の現金があったとしても、そのお金が銀行からの借入金だとしたらどうでしょうか。

自社で稼ぎ出した1,000万円を持っているほうが、圧倒的に「自由」に使えるお金があるといえます。


キャッシュフロー計算書の最終の行に記入される「期末残高」も大事ですが、そこには借入れてきた現金も含まれています。

したがって、フリーキャッシュフローを見るためには、「期末残高」から借入れたお金を除く必要があり、さらに今の事業を維持するための資金を除く必要があるます。


フリーキャッシュフローは、キャッシュフロー計算書で代表的な経営指標ではありますが、キャッシュフロー計算書は導入されてから年月が経っていないため、経営分析での活躍において発展途上といえます。


フリーキャッシュフローの求め方(計算式)

フリーキャッシュフローは、営業キャッシュフロー投資キャッシュフローを足すことで簡易的に計算することができます。


投資キャッシュフローは今の事業を維持するためのものに限定されます。

$$500万円(営業CF)+△300万円(投資CF)=200万円(フリーCF)$$


優良な会社であれば投資キャッシュフローはマイナスになります。



フリーキャッシュフローのプラス・マイナスの意味

フリーキャッシュフローのプラス・マイナスの意味


フリーキャッシュフローがプラスの会社

フリーキャッシュフローは、設備投資や、企業買収、配当金の支払い、借入金の返済など、おもに会社の成長・利益のために使われることになります。


つまり、フリーキャッシュフローの豊富な会社は優良であるといえます。


フリーキャッシュフローは、マイナスよりもプラスの方がよいですし、できるだけプラスが大きいほうが優良な会社です。


フリーキャッシュフローがマイナスの会社

フリーキャッシュフローがマイナスの場合は、手もとにお金がないことをあらわしています。


借入や、会社の資産を取り崩して会社を運営していくしかなく、この状態が続くと倒産の可能性もあります。


ただし、マイナスだから無条件でダメともいい切れません。

事業を成長させていくうえで積極的な設備投資をすれば、フリーキャッシュフローがマイナスになるタイミングもあります。

その後、投資が上手くいき、資金を回収できればフリーキャッシュフローがプラスに転じることもあります。


したがって、フリーキャッシュフローがずっとマイナスなのか、ある時期からマイナスに転じたのかを見極めて、その原因を探ることでより正確な判断が行えます。


また、会社の成長段階でも、どれだけフリーキャッシュフローを重視すべきかは異なるので、中長期的な視点で見ることも必要です。


フリーキャッシュフローの使い道で経営方針が見える

フリーキャッシュフローの使い道で経営方針が見える

フリーキャッシュフローは自由に使えるお金です。何に使っているかで会社の経営方針が見えてきます。


使い道は大きく分けて下記の2つになります。

①:手もとに残す
②:お金を使う


それぞれの使い道を考えていきます。


手もとに残す

手もとに残すということは、何か起こった際に備える意味でも重要です。


会社で事業を続けて行く上では、商品に不備が見つかって回収騒ぎになったり、市場環境が悪化して売り上げが激減したりと、さまざまな予期せぬ事態が起こるものです。


フリーキャッシュフローを手もと残すという選択は、守りの経営として大事な考え方でもあります。


お金を使う

お金を使う場合であれば、フリーキャッシュフローによる新規の設備投資で新しい市場に参加したり、新しい事業を始めたりして、会社を成長させていくことが考えられます。


また、お金を使う場合であっても、借入金を前倒しで返済したり、自社株をかったりと、財務状態を改善する使い道もあります。


まとめ

まとめ

フリーキャッシュフローとは、「フリー」の文字通り会社が自由に使えるお金になります。


フリーキャッシュフローは、設備投資や、企業買収、配当金の支払い、借入金の返済など、おもに会社の成長・利益のために使われることになります。

フリーキャッシュフローは、マイナスよりもプラスの方がよいですし、できるだけプラスが大きいほうが優良な会社です。



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